向日葵を追いかける太陽

向日葵を追いかける太陽

向日葵を追いかける太陽 13話・14話・15話・16話 あらすじ

向日葵を追いかける太陽 2023年 全24話 原題:当我飞奔向你

第13話 届かない想い、近づく心――それぞれの恋の行方

新学期が始まり、少しずつ日常が戻ってきた頃。

学校では「思春期の心」をテーマにした心理講座が開かれることになった。

担任の王先生は興味のある生徒に参加を勧める。

顧然(グー・ラン)は何気なく張陸譲(ジャン・ルーラン)を誘い、二人で講座へ向かうことにした。

一方、その話を聞いた蘇在在(スー・ザイザイ)と姜佳(ジャン・ジア)も興味津々で参加する。

講堂には多くの生徒が集まり、講師は青春期特有の感情について語り始める。

「誰かを好きになると、その人のことばかり考えてしまう」

「目が合っただけで嬉しくなる」

そんな話が続く中、蘇在在は思わず後ろを振り返った。

その視線の先にいるのはもちろん張陸譲。

彼は真面目に話を聞いているだけなのに、在在の胸は自然と高鳴ってしまう。

自分が恋をしていることを、改めて実感する時間だった。

講座が終わった後も、四人はいつものように一緒に過ごす。

その頃、顧然はある変化に気付き始めていた。

姜佳が小遣いを使い果たしてしまい、お菓子を買えずに残念そうな顔をしている。

それを見た顧然は、

「そういえば数学コンテストで賞を取ったんだ」

と何気なく言い出し、みんなにお菓子を奢ることを宣言する。

もちろん本当の目的は姜佳を喜ばせること。

だが本人はその気持ちを素直に認められない。

姜佳が嬉しそうに笑う姿を見ているだけで満足してしまうのだった。

最近の顧然は、自分でも不思議なくらい姜佳のことばかり考えていた。

学校の中庭で友人たちと過ごしていても、ふと姜佳のことを思い出す。

見知らぬ女子生徒を見ても、なぜか姜佳と重ねてしまう。

そんな様子に張陸譲や関放(グアン・ファン)は違和感を覚える。

「お前、最近なんか変じゃないか?」

友人たちに指摘されても、顧然自身はまだ自分の気持ちをはっきり理解できていなかった。

しかしその想いは、確実に恋へと変わり始めていた。

ある日の放課後。

いつものようにみんなで帰ろうとした顧然は、姜佳の姿が見当たらないことに気付く。

蘇在在から「まだ学校に残ってるみたい」と聞いた彼は、気になって学校へ戻る。

そこで見たのは、誰もいない教室で何かを準備している姜佳の姿だった。

実は彼女にはずっと片想いしている相手がいる。

先輩の沈謙宇(シェン・チェンユー)だ。

近々留学することを知った姜佳は、出発前にプレゼントを渡そうとしていたのである。

しかしそんな事情を知らない顧然は、相変わらず軽口を叩かれてしまう。

その時、沈謙宇のクラスメイトたちが教室へ戻ってきた。

見つかりたくなかった姜佳は咄嗟に顧然の手を掴み、机の陰へしゃがみ込む。

突然手を握られた顧然の心臓は大きく跳ね上がった。

顔が熱くなる。

鼓動が速くなる。

こんな感覚は初めてだった。

それでも姜佳は全く気付いていない。

彼女の心にはまだ沈謙宇しかいないのだから。

その後、姜佳は偶然沈謙宇の机の上に置かれた留学関係の書類を目にする。

そこで改めて、彼が本当に遠くへ行ってしまうことを実感する。

胸が締め付けられるような寂しさが込み上げた。

数日後の部活動。

顧問の先生から正式に沈謙宇の留学が発表される。

壇上に立った沈謙宇は、仲間たちへの感謝と別れの言葉を語った。

会場は温かな拍手に包まれる。

しかし姜佳の胸にはぽっかりと穴が空いていた。

これまで密かに折り続けてきた星形の折り紙。

いつか気持ちと一緒に渡そうと思っていた。

だが、別れの日は想像以上に近づいていたのである。

「このまま終わりたくない」

そう思った姜佳は、留学前に告白する決意を固める。

ところが思わぬハプニングが起きる。

沈謙宇へのラブレターを書いたノートを、うっかり宿題として提出してしまったのだ。

提出後に気付いた姜佳は大慌て。

もし先生に読まれたらどうしよう。

頭の中はそのことでいっぱいになる。

一方その頃、別の場所では小さな誤解が生まれていた。

葉真欣(イエ・ジェンシン)は相変わらず蘇在在の悪口を言いふらしていた。

そんな中、偶然在在のノートに挟まっていたラブレターを見つける。

張陸譲はすぐに葉真欣を追い払うが、その手紙を見てしまった。

そして勘違いする。

「在在が誰かに宛てた手紙だ」

その瞬間、胸の奥がざわついた。

これまで感じたことのない焦り。

誰に向けた想いなのか。

もしかして自分ではないのか。

張陸譲は知らず知らずのうちに嫉妬していた。

その影響はすぐに態度へ現れる。

体育の授業で蘇在在がいつものように甘えても、張陸譲はなかなか応じない。

どこかよそよそしい。

在在もすぐに異変に気付く。

帰り道。

「何か怒ってる?」

と尋ねるが、張陸譲は首を振る。

しかし彼が首筋を触る仕草を見た在在は気付いた。

それは彼が嘘をつく時の癖だった。

そして在在は事情を察する。

「もしかして、あの手紙?」

慌てて説明する。

「あれ私のじゃないよ」

その言葉を聞いた瞬間、張陸譲の心は一気に軽くなった。

表情には出さない。

だが内心ではほっとしていた。

在在を誰にも取られたくない。

そんな気持ちが、少しずつ彼の中で大きくなっていた。

一方、姜佳にも切ない出来事が待っていた。

ある日、沈謙宇からギターコンサートのチケットを渡される。

姜佳は自分だけが招待されたのだと思い込み、有頂天になる。

しかし後になって関放から真実を聞く。

そのチケットは部員全員に配られていたのだ。

自分だけが特別だったわけではない。

その事実に姜佳は落ち込んでしまう。

それでも諦めることはできなかった。

せめて一番素敵な姿でコンサートへ行きたい。

そう考えた彼女は新しい靴を買うことにする。

本当は蘇在在に付き合ってもらいたかった。

だが在在は張陸譲との勉強会がある。

結局、一緒に買い物へ行くことになったのは顧然だった。

二人は街を歩きながら靴選びを楽しむ。

姜佳が選んだのは、少し大人っぽいハイヒール。

慣れない靴に苦戦しながらも、鏡の前で何度も歩く練習をする。

帰り道も履き続けてみるが、やはりうまく歩けない。

ふらつく姜佳を見て、顧然は自然と腕を差し出した。

「転ぶなよ」

ぶっきらぼうな言葉。

しかしその優しさに姜佳は少しだけ救われる。

そして顧然もまた、自分の気持ちがどんどん大きくなっていることを感じていた。

姜佳が見つめているのは別の人。

それでも彼女を放っておけない。

そんな切ない恋が静かに動き始めていた。


【第13話の見どころ】

今回は顧然と姜佳の恋模様が大きく進展するエピソード。

手を握られた瞬間に恋心を自覚する顧然の姿は、青春ドラマならではの甘酸っぱさにあふれている。

一方で姜佳は、長年憧れてきた沈謙宇との別れを前に揺れ動く。届きそうで届かない片想いの切なさが丁寧に描かれた。

また、張陸譲がラブレターを誤解して嫉妬する場面も必見。不器用な彼が見せる独占欲に胸が高鳴る。


【次回への期待】

沈謙宇への告白を決意した姜佳。

しかしその傍らで、顧然の想いも確実に深まっている。

果たして姜佳の初恋はどんな結末を迎えるのか。

そして張陸譲と蘇在在の距離は、嫉妬をきっかけにさらに近づいていくのか。

それぞれの恋が少しずつ動き始めた今、青春の日々はますます眩しく輝いていく。

次回も胸キュンと切なさが詰まった、見逃せない展開が待っている。

 

第14話 失恋の先に見えた光――夏の海が近づけるふたりの距離

高校生活の中で誰もが一度は経験する初恋。

そして、その恋が終わる瞬間もまた青春の大切な一ページである。

今回の物語は、姜佳(ジャン・ジア)が長く抱き続けてきた想いに区切りをつける一方で、新たな感情が静かに芽生え始める、切なくも温かなエピソードとなる。

沈謙宇(シェン・チェンユー)のギター演奏会当日。

会場へ向かう姜佳は、いつもとは違う装いだった。

お気に入りのワンピースに、先日購入したハイヒール。

少し背伸びをした大人っぽい姿に、待ち合わせ場所へやって来た顧然(グー・ラン)は思わず目を奪われる。

普段は元気いっぱいで活発な姜佳しか知らない彼にとって、その姿はあまりにも新鮮だった。

思わず見とれてしまう顧然。

しかし当の本人は慣れないハイヒールに苦戦し、危うく転びそうになる。

そんな姜佳を支える顧然の表情には、優しさと心配が滲んでいた。

開演前。

会場へ向かう途中で姜佳は、初めて沈謙宇を見た日のことを語り始める。

初対面の時に感じた憧れ。

優しく声を掛けてくれた思い出。

気付けば彼女の青春は、その存在を追いかける時間で満たされていた。

顧然は黙って耳を傾ける。

本当は少し複雑な気持ちだった。

好きな女の子が別の誰かの話をしている。

それでも彼は、姜佳の気持ちを否定せず受け止めようとしていた。

やがて演奏会が始まる。

ステージに立つ沈謙宇は、まさに皆の憧れの存在だった。

会場中の視線が彼へ向けられる中、顧然だけは違った。

彼が見ていたのはステージではなく、隣で演奏を聴いている姜佳だった。

音楽に耳を傾けながらも、時折切なそうな表情を見せる姜佳。

そんな彼女の横顔から目を離せなくなっていたのである。

演奏会は大成功のうちに幕を閉じた。

鳴りやまない拍手。

感動に包まれる会場。

そして姜佳は、自分の想いに決着をつけるため、顧然に付き添われながら楽屋へ向かう。

手にはずっと大切に持ち続けていたラブレター。

人生で初めての告白だった。

緊張しながらも勇気を振り絞り、沈謙宇へ手紙を差し出そうとする。

しかし沈謙宇は優しく微笑みながらこう言った。

「君は妹みたいな存在なんだ。」

さらに、自分にも妹がいて、その子と姜佳がよく似ていると話す。

その瞬間、姜佳は全てを理解した。

彼の優しさは特別なものではなかった。

自分だけに向けられたものではなかった。

長い間抱き続けた恋心は、そこで静かに終わりを迎える。

涙こそ流さなかったが、その胸には確かな寂しさが残っていた。

姜佳は結局ラブレターを渡さず、自分の手元へ戻す。

初恋は実らなかった。

けれど、それは決して無駄な時間ではなかったのである。

楽屋の外では顧然がずっと待っていた。

何も聞かず、何も急かさず。

ただ彼女が出てくるのを待っていた。

夜になり、歩き疲れた姜佳の足はハイヒールで擦り傷だらけになっていた。

すると顧然は用意していたスリッパを差し出す。

「これ履けよ。」

ぶっきらぼうな言葉。

しかしそこには誰よりも優しい気遣いが込められていた。

さらに顧然は、

「お前はもっといいものに出会える。」

と励ます。

その言葉は、失恋したばかりの姜佳の心を優しく包み込んだ。

そして顧然自身も気付いていた。

姜佳が前へ進めば、自分にもチャンスが生まれるかもしれないと。

後日、沈謙宇の出発の日がやって来る。

空港へ見送りに集まった仲間たち。

姜佳は最後に、自分で折った星を一つだけ手渡した。

それは告白ではない。

感謝と憧れを込めた贈り物だった。

そして同時に、長い片想いへ終止符を打つための儀式でもあった。

笑顔で手を振る姜佳。

彼女は少しだけ大人になっていた。

一方その頃、蘇在在(スー・ザイザイ)と張陸譲(ジャン・ルーラン)にも嬉しい出来事が訪れる。

模擬試験の結果が発表され、陸譲の英語はついに95点を記録。

在在の熱心な指導が実を結んだのである。

周囲も大喜びだった。

さらに在在自身も数学の成績を大きく伸ばしていた。

お互いが支え合い、高め合ってきた成果だった。

しかし陸譲の家庭では相変わらず厳しい現実が待っていた。

帰宅した彼を迎えたのは母親の叱責。

成績が上がったにもかかわらず、母親は弟ばかりを褒める。

「弟はもっとできる。」

そんな言葉に陸譲の心は深く傷付く。

どれだけ努力しても認めてもらえない。

幼い頃から抱えてきた孤独が再び胸を締め付ける。

そんな中、仲間たちは気分転換も兼ねて旅行へ出掛けることになった。

高校二年生になれば、今までのように自由な時間は減ってしまう。

だからこそ今を思い切り楽しみたい。

列車の中は笑い声でいっぱいだった。

移動中、在在は眠ってしまい、知らないうちに陸譲の肩へ頭を預ける。

突然の出来事に陸譲は驚くが、嫌がるどころか静かに微笑む。

彼女の温もりが心地よかった。

海辺へ到着した一行は、波打ち際ではしゃぎながら写真を撮り合う。

青い海。

白い砂浜。

眩しい太陽。

青春そのもののような景色が広がっていた。

顧然は風景写真を撮ろうとするが、偶然フレームの中へ姜佳が入ってくる。

思わずシャッターを切ろうとするものの、その瞬間に姜佳は在在に呼ばれて走り去ってしまう。

撮れなかった一枚。

しかし顧然の心にはしっかり焼き付いていた。

ところが楽しい旅行の最中、思わぬトラブルが発生する。

姜佳の財布がなくなってしまったのだ。

財布には皆のお金も入っていた。

全員で必死に探すものの見つからない。

夜になっても手掛かりはなく、姜佳は責任を感じて落ち込む。

それでも誰一人として彼女を責めなかった。

仲間たちは励まし合いながら乗り越えようとする。

そして不足した旅費を補うため、みんなでアルバイトをすることを思い付く。

顧然と姜佳。

在在と陸譲。

それぞれペアになって働くことになった。

在在と陸譲はチラシ配りを担当する。

途中、在在が倉庫で道に迷ってしまうハプニングが発生。

物音に怯えた在在は思わず悲鳴を上げる。

駆け付けた陸譲を見るなり、彼女は反射的にその背中へ隠れる。

「大丈夫だ。」

短い言葉。

だがその一言だけで在在は安心する。

一方、顧然と姜佳は真夏の暑さの中、着ぐるみ姿でチラシ配り。

汗だくになりながらも頑張る二人だったが、途中で体力の限界を迎える。

そこで二人は地面へ寝転びながらチラシを配るという大胆な方法を思いつく。

その自由すぎる発想に周囲も苦笑するが、二人らしい微笑ましい光景だった。

アルバイト代を受け取った後、一行は音楽フェスへ行くことを決める。

しかし予算の都合でチケットは四枚しか買えない。

諦めかけたその時、スタッフが事情を聞き、特別に五枚目を用意してくれた。

仲間全員で参加できることになり、大喜びする一同。

夜には部屋でトランプ大会も開催される。

顧然は勝負に勝つと関放の額を思い切り弾く。

しかし相手が姜佳になると、驚くほど優しくなる。

その違いに誰より本人が気付いていなかった。

さらに顧然はSNSで沈謙宇に恋人ができたことを知る。

姜佳は少し驚くものの、以前ほど傷付いてはいなかった。

その姿を見た顧然は密かに安心する。

彼女の心が少しずつ前を向き始めていることが分かったからだ。

そして迎えた音楽フェス当日。

全員で顔にペイントを施し、お祭り気分を満喫する。

そこで在在は初めて知る。

陸譲が向日葵を好きだということを。

太陽へ向かって真っすぐ咲く向日葵。

それはまるで在在自身のようだった。

音楽に身を委ねながら隣に並ぶ二人。

沈む夕陽の中で見つめ合うその姿は、誰が見ても特別な関係に見えた。


【第14話の見どころ】

今回最大の見どころは、姜佳の初恋がついに完結する場面。

勇気を出して想いを伝えようとしたものの、「妹のような存在」と告げられる切ない結末は胸を締め付ける。しかし、その傍らでずっと彼女を支え続けた顧然の優しさが際立ち、二人の関係に新たな可能性を感じさせる。

また、張陸譲と蘇在在の旅行エピソードも見逃せない。肩にもたれ掛かる在在や、怖がる彼女を守る陸譲の姿など、青春ラブストーリーらしい胸キュンシーンが満載となっている。


【次回への期待】

初恋に別れを告げた姜佳の心は、これからどこへ向かうのか。

そして彼女をずっと見守り続けてきた顧然の想いは届くのだろうか。

一方で、向日葵のように明るい蘇在在と、不器用ながらも優しい張陸譲の距離も確実に縮まっている。

夏の旅行をきっかけに、それぞれの恋は新たな段階へ進み始める。

友情と恋心が交差する青春の日々の中で、次はどんなときめきが待っているのか――。

ますます目が離せない展開が続いていく。

 

第15話「揺れる未来、変わらない想い」

夏の旅行もいよいよ終盤を迎え、仲間たちは音楽フェスの熱気に包まれていた。ステージでは観客参加型のイベントが行われ、なんとランダムで選ばれたのは張陸讓(ジャン・ルーラン)だった。人前に出ることを好まない彼は最初こそ戸惑うが、蘇在在(スー・ザイザイ)が「張陸讓の歌を聞いてみたい」と目を輝かせながら背中を押したことで、勇気を出してステージへ上がる。

観客の前で歌う張陸讓の姿は、いつもの無口でクールな彼とは違い、どこか自由で輝いて見えた。蘇在在はその姿を記録しようと必死に動画を撮るものの、周囲の歓声が大きすぎて録音されたのはファンたちの悲鳴ばかり。それでも彼女にとっては、大切な思い出となった。

フェスの後、仲間たちは再び海辺へ向かい、水を掛け合ったり、砂浜を走り回ったりしながら夏の最後の時間を楽しむ。夕暮れの海を眺めながら、それぞれがこの夏の思い出を語り合う姿は、まさに青春そのものだった。

不器用ながらも優しい張陸讓と、太陽のように明るい蘇在在。二人が仲間たちと過ごしたこの夏は、かけがえのない宝物となり、心の中に深く刻まれていく。


新学期が始まり、生徒たちは再び学校生活へ戻る。

姜佳(ジャン・ジア)は新しいクラスにどんな男子が入ってくるのかと期待していたが、文系クラスへ進んだのは意外にも関放(グアン・ファン)だった。これまで張陸讓や顧然(グー・ラン)と同じクラスだった関放が、今度は蘇在在や姜佳と同じ教室で学ぶことになる。

放課後になると、張陸讓は自分でまとめたノートを蘇在在に手渡す。彼女の勉強を少しでも助けたいという気持ちが込められており、蘇在在はその優しさに思わず笑顔になる。

一方で顧然と姜佳は、相変わらず言い合いをしながらも楽しそうな時間を過ごしていた。その様子を見た関放は、自分も話しかけられたのかと思うが、実際には二人だけの世界が出来上がっており、少しだけ置いてけぼりを感じてしまう。


そんな中、留学した沈謙宇(シェン・チェンユー)から仲間たちへプレゼントが届く。

ところが、なぜか姜佳だけには贈り物がなかった。

そのことを知った顧然は、姜佳が傷つくのではないかと心配し、沈謙宇へ理由を尋ねる。すると沈謙宇は、「姜佳には何が似合うのかわからなかった」と答え、むしろ顧然に選んであげてほしいと言う。

顧然は悩みに悩んだ末、姜佳に似合う腕時計を選ぶ。

その腕時計を受け取った姜佳は、最初は沈謙宇からの贈り物だと思い込み、大喜びする。しかし後日、偶然顧然と沈謙宇のやり取りを目にしてしまい、そのプレゼントが本当は顧然の気持ちから贈られたものだと知る。

顧然に問いかけても彼ははぐらかしてしまうが、姜佳は家へ帰った後も何度もその腕時計を眺めていた。

失恋を乗り越えたはずの彼女の胸に、今度は別の感情が芽生え始めていた。


その頃、蘇在在と張陸讓はいつものように教室で勉強を続けていた。

突然の停電で教室が真っ暗になると、蘇在在は思わず驚いてしまう。しかし張陸讓は落ち着いてロウソクに火を灯し、静かに彼女を安心させる。

薄暗い光の中で向かい合う二人。

言葉は少なくても、互いを信頼し合う空気が確かにそこにはあった。

しかし、その様子を見ていた葉真欣(イエ・ジェンシン)は面白く思わない。以前から張陸讓に好意を寄せていた彼女は、二人が教室で勉強している写真を撮影し、教導主任へ報告してしまう。

その結果、蘇在在と張陸讓は職員室へ呼び出され、厳しい指導を受けることになる。

二人は勉強をしていただけだと説明するが、主任はなかなか聞き入れない。

蘇在在は二人とも大会を控えていることを訴えるが、張陸讓は冷静に「そうでなくても結果は出せます」と言い放つ。

その態度は強気に見えたが、実は蘇在在を守ろうとする彼なりの優しさでもあった。


放課後、蘇在在は葉真欣に呼び止められる。

葉真欣は「あなたが張陸讓の邪魔をしている」と責め立てるが、蘇在在はそこでようやく、今回の件が彼女の仕業だと気付く。

さらに葉真欣が張陸讓を好きだからこそ、自分に敵意を向けていることも理解した。

蘇在在は毅然とした態度で、「これ以上続けるなら張陸讓本人に話す」と告げる。

するとその直後、偶然張陸讓本人が現れる。

彼は葉真欣に向かい、「もう二度とこんなことはしないで」と冷たく言い放つ。

張陸讓の態度ははっきりしていた。

彼が守りたい相手は誰なのか、その答えが少しずつ周囲にも見え始めていた。


だが、そんな穏やかな日々の裏で、張陸讓は大きな問題を抱えていた。

ある日、職員室で母親と担任が話している場面を目にする。

その内容は、張陸讓の転校についてだった。

戸籍の問題から、いずれ彼は別の学校へ戻らなければならない可能性があるという。

張陸讓自身は今の学校に残りたいと強く願っていた。

ここには大切な友人たちがいる。

そして何より――蘇在在がいる。

帰宅後、彼は舅である林先生にも相談するが、現実は簡単ではない。

転校の話は避けて通れない問題だった。


翌日から張陸讓の様子は少しずつ変わり始める。

蘇在在は彼の異変に気付き、「何か隠していることがあるの?」と尋ねる。

張陸讓はしばらく黙った後、「考えがまとまったら話す」とだけ答えた。

帰り道でも彼はどこか上の空だった。

蘇在在は元気づけようと必死に言葉を探すが、張陸讓は「少し静かにしてくれ」と口にしてしまう。

その一言に、蘇在在の表情は曇る。

彼女は彼を心配していたのに、何もできなかった。

その日以来、二人は一緒に帰らなくなってしまう。

【第15話の見どころ】

■ついに見えてきた張陸讓の恋心

これまで感情を表に出すことが少なかった張陸讓ですが、第15話では蘇在在への特別な想いが随所に描かれます。

音楽フェスで人前に出ることを嫌がっていた張陸讓が、蘇在在の「歌を聴いてみたい」という一言でステージに立つ場面は必見です。彼にとって蘇在在の存在がどれほど大きくなっているのかが伝わってきます。

また、葉真欣が蘇在在を陥れようとした際には、迷うことなく蘇在在を守ろうとする姿も印象的です。言葉ではなく行動で示す張陸讓らしい優しさに胸が温かくなります。


■顧然と姜佳の関係に新たな変化

沈謙宇への片想いを続けていた姜佳ですが、今回ついに顧然の存在を意識し始めます。

自分のために選んでくれた腕時計の真相を知った姜佳。そして、そのことを隠しながらも見守り続ける顧然。

これまでの「ケンカばかりの仲良しコンビ」から、一歩進んだ関係へと変化していく二人の姿が微笑ましく描かれています。


■青春ならではの甘酸っぱい日常

停電した教室での勉強シーンや、放課後の何気ないやり取りなど、青春ドラマならではの胸キュンシーンも満載です。

特別な出来事ではなくても、一緒に過ごす時間そのものが幸せ――。

不器用ながらも優しい張陸讓と、太陽のように明るい蘇在在だからこそ生まれる自然な空気感が、この作品の大きな魅力となっています。


■物語は切ない新章へ

第15話最大の見どころは、張陸讓の転校問題です。

ようやく二人の距離が縮まり始めた矢先に浮上した突然の問題。蘇在在に伝えられない苦しさを抱える張陸讓と、理由も分からず距離を感じてしまう蘇在在。

ラストでは二人が一緒に帰らなくなり、これまで積み重ねてきた幸せな時間に不穏な空気が流れ始めます。

恋が実ろうとしている今だからこそ切ない――そんな青春ラブストーリーならではの魅力が詰まったエピソードです。


★総評

第15話は、これまでの楽しく甘い青春の日々から一転し、恋と進路、そして将来への不安が描かれる重要な転換点となる回です。

張陸讓が蘇在在をどれほど大切に思っているのか、そして蘇在在が彼の存在をどれほど特別に感じているのかが改めて伝わってくる一方で、二人の前には大きな試練が立ちはだかります。

幸せな夏の思い出と、迫り来る別れの予感。その対比が胸を締め付ける、第1部のクライマックスへ向けた見逃せない一話です。

 


次回への期待

ようやく互いの距離が縮まり、誰が見ても特別な存在になりつつあった蘇在在と張陸讓。しかし突然浮上した転校問題が、二人の関係に大きな影を落とし始める。

張陸讓はなぜ本当のことを打ち明けられないのか。そして蘇在在は、変化してしまった彼との距離を取り戻すことができるのか。

さらに、顧然から贈られた腕時計を大切に見つめる姜佳の心にも、新たな恋の予感が芽生え始める。

すれ違う想い、言えない本音、そして近づく別れの可能性――。

青春の日々はいつまでも続かないからこそ、今この瞬間がかけがえのないものになる。

次回、二人の恋は新たな試練を迎える。張陸讓が胸の奥に隠している本当の気持ちとは――。胸が締め付けられるような展開から目が離せない。

 

第16話「君だけには伝えたかったこと」

張陸讓(ジャン・ルーラン)の転校話が少しずつ周囲にも広まり始める。

ある日、顧然(グー・ラン)は姜佳(ジャン・ジア)と関放(グアン・ファン)に、張陸讓が学籍の問題によって地元へ戻らなければならない可能性があることを打ち明けた。最近の張陸讓がどこか上の空だった理由も、その悩みにあったのだ。

一方で蘇在在(スー・ザイザイ)も元気を失っていた。

これまで毎日のように一緒に帰り、勉強し、何でも話し合ってきた二人。しかし最近の張陸讓はどこか距離を置いているように見え、蘇在在は理由も分からないまま不安を抱えていた。

そんな彼女を心配した姜佳は、放課後に声をかける。

「張陸讓のことで悩んでるんでしょ?」

図星を突かれた蘇在在は驚く。さらに姜佳から「転校するかもしれないんだって」と聞かされた瞬間、彼女は言葉を失った。

張陸讓が転校する――。

それは、蘇在在にとって初耳だった。

誰よりも近くにいると思っていた自分が、最後まで何も知らされていなかった。その事実が、彼女の胸を深く傷つける。


その夜、蘇在在は張陸讓を待ち伏せする。

彼女はてっきり、自分がうるさく付きまといすぎたせいで避けられているのだと思っていた。しかし本当の理由は転校問題だった。

けれど、それでも彼女の心は晴れない。

「どうして私だけ知らなかったの?」

その疑問が胸から離れないのだ。

帰宅した蘇在在は、大切にしていたお揃いのキーホルダーを引き出しの奥へしまい込む。

海洋館で手に入れた、二人だけの特別な思い出。

それを見るだけで胸が苦しくなってしまった。


翌日から蘇在在は意識的に張陸讓を避け始める。

これまでなら部活動が終わるまで待ち、帰り道も一緒だった。しかし彼女は先に帰ってしまうようになった。

張陸讓はそんな変化に気付いていた。

給水場で偶然出会った際も、彼は手伝おうとするが蘇在在は冷たく断る。

何とか話したい。

けれど、どう言葉をかければいいのか分からない。

それは張陸讓も同じだった。


そんな中、さらに誤解が生まれる。

放課後、張陸讓は蘇在在が見知らぬ男子生徒と楽しそうに歩いている姿を目撃する。

二人はとても親しげで、コンビニでじゃれ合いながら買い物までしていた。

それを見た張陸讓の胸はざわつく。

理由は自分でも分かっている。

彼は嫉妬していたのだ。

思わず二人の間へ割って入り、蘇在在を自分の側へ引き寄せる。

しかし蘇在在は怒ったまま、その男子と一緒に立ち去ってしまった。

残された張陸讓は、自分の無力さを痛感する。


翌日になってようやく真実が判明する。

その男子は恋敵などではなく、蘇在在の従弟だったのだ。

姜佳から事情を聞いた張陸讓は、心の底から安堵する。

そして彼は決意する。

もう逃げてはいけない、と。


その日の帰り道。

バスの中で偶然隣に座った二人。

蘇在在が降りると、張陸讓も一緒に降車した。

静かな夕暮れの道。

張陸讓は勇気を振り絞って口を開く。

「ごめん。」

短い一言だったが、そこには彼の本心が込められていた。

転校の話を隠していたのは、蘇在在を信頼していなかったからではない。

むしろ逆だった。

蘇在在が自分にとって一番大切な存在だからこそ、どう伝えればいいのか分からなかったのだ。

その言葉を聞いた蘇在在の表情が少しずつ柔らかくなる。

ようやく二人は本音を交わし、すれ違っていた心を取り戻すことができた。

夕暮れの帰り道に流れる穏やかな空気は、これまで以上に特別なものとなる。


一方で張陸讓には、もう一つの悩みがあった。

それは弟・張路礼(ジャン・ルーリー)の存在だった。

天才と呼ばれるほど優秀な弟は、飛び級して高校へ進学することになる。

学校中が弟の話題で持ちきりになり、多くの生徒が彼を称賛する。

しかし、その陰で張陸讓は常に比較され続けていた。

家でも学校でも、「優秀な弟の兄」として見られることが多い。

蘇在在だけは違った。

誰もが張路礼を褒める中で、彼女だけは張陸讓の良さを語り続ける。

「私にとって一番すごいのは張陸讓だから。」

その何気ない言葉が、張陸讓の心を静かに支えていた。


そんなある日。

張陸讓は珍しく弟とゲームをすることになる。

ようやく兄弟らしい時間を過ごせたと思った矢先、両親がその場を目撃してしまう。

当然のように責められるのは張陸讓だった。

しかし今回は違った。

張路礼が初めて兄をかばったのだ。

「兄ちゃんは悪くない。」

弟の言葉を聞いた張陸讓は何も言えなかったが、その胸には複雑な感情が込み上げていた。


さらに翌朝。

張路礼が突然姿を消してしまう。

家族総出で捜索が始まり、張陸讓も必死に探し回る。

蘇在在も事情を聞くと、すぐに捜索へ協力した。

そして海辺で張路礼を発見する。

彼はそこで、幼い頃から抱えてきた思いを語る。

本当は兄が大好きだったこと。

優秀だと褒められるたびに、兄の存在が薄れていくのを感じていたこと。

決して兄を傷つけたかったわけではないこと。

蘇在在は優しく耳を傾ける。

そして、自分も最初は張陸讓に何度も断られながら、それでも諦めずに友達になったことを話した。

その言葉に張路礼も少しずつ笑顔を取り戻していく。


やがて張陸讓も海辺へ駆けつける。

弟は兄へ素直に謝罪する。

張陸讓は多くを語らない。

ただ「帰ろう」とだけ言った。

しかしその一言には、兄としての優しさが込められていた。

その夜、張陸讓は人生で初めて弟と同じ部屋で眠る。

少しぎこちない兄弟の距離が、ようやく縮まり始めていた。


翌朝。

大切な試験の日。

ところが張路礼の受験票が家に置き忘れられていることに気付く。

張陸讓は慌てて家を飛び出し、弟のもとへ向かう。

誰よりも優秀な弟。

けれど今、兄はその弟を支えるために走っていた。

兄弟の関係は、新たな一歩を踏み出そうとしていたのである。


【第16話の見どころ】

■ついに和解する蘇在在と張陸讓

転校話を知らされなかったことで傷つく蘇在在と、本当の気持ちを伝えられなかった張陸讓。

お互いを大切に思うからこそ生まれたすれ違いが、夕暮れの帰り道で解消されるシーンは本話最大の胸キュンポイントです。

「君が一番特別だから言えなかった」

張陸讓の不器用な本音に思わず胸が熱くなります。

■嫉妬する張陸讓が可愛い

蘇在在と従弟の姿を見て嫉妬してしまう張陸讓。

普段は冷静な彼が感情を隠せなくなる姿は非常に新鮮です。

恋をしている少年らしい一面が垣間見える注目シーンとなっています。

■兄弟の絆を描く感動エピソード

第16話では恋愛だけでなく、張陸讓と弟・張路礼の関係にもスポットが当たります。

優秀な弟と比較され続けた兄の苦しみ。

そして兄を傷つけてしまったことを悩み続けていた弟。

海辺で語られる兄弟それぞれの本音は涙なしでは見られません。

■蘇在在の変わらない優しさ

誰もが弟を褒める中、蘇在在だけは一貫して張陸讓の味方であり続けます。

彼の弱さも苦しみも受け止めようとする姿は、まさに太陽のような温かさ。

張陸讓が少しずつ心を開いていく理由がよく分かるエピソードです。


次回への期待

ようやく仲直りを果たした蘇在在と張陸讓。

しかし転校問題はまだ解決しておらず、二人の未来には不安が残されたままです。

一方で、長年すれ違っていた張陸讓と弟・張路礼の関係にも変化の兆しが見え始めました。

恋、友情、家族――それぞれの絆が深まっていく中で、張陸讓はどんな選択をするのか。

そして蘇在在との距離はさらに縮まるのか。

甘くて切ない青春の日々は、いよいよ新たなステージへ進んでいく――。次回も見逃せません。

 

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