扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 2018年 全66話 原題:扶揺
第17話の見どころ(約200文字)
重傷を負った宗越を救うため、扶揺は追手を逃れて長孫無極の寝宮へとたどり着きます。長孫無極は扶揺を守るため、とっさに同じ寝台へ隠し、斉震の厳しい捜索を切り抜ける緊迫の場面は必見です。さらに御鱗台では、ついに龍鱗甲と五色石が共鳴し、扶揺が長孫無極の探し続けていた運命の存在だったことが判明。封印を解けば運命が変わり、解かなければ命を失うかもしれないという衝撃の真実が明かされ、二人の関係が新たな局面へと動き始めます。
目次
第17話あらすじ(約1500文字)
宗越は斉震の放った毒矢を受けながらも、扶揺を連れて必死に逃走を続ける。斉震は宗越と扶揺を捕らえるため、都中に厳しい捜索網を敷き、二人は追い詰められていく。毒が全身に回り始めた宗越は、もはや長くは持たないことを悟り、扶揺を連れて王宮へ向かうことを決断する。
一方、王宮では長孫無極が事態を察知していた。宗越は本来、長孫無極から託された重要な任務を果たすため王宮へ向かうはずだったが、扶揺を救ったことで予定が狂ってしまう。しかも龍鱗甲の行方を探ることができる機会は一年に一度、このわずかな時間しかない。長孫無極は計画が崩れたことを惜しみながらも、宗越の身を案じていた。
斉震は刺客が王宮へ逃げ込んだと確信し、自ら兵を率いて宮中を包囲。九つの門を閉ざし、徹底的な捜索を命じる。その頃、宗越は王宮の地下にある秘密の通路へ扶揺を導くが、毒の影響で限界を迎えていた。扶揺は傷の手当てを手伝いながら、かつて斉震が文懿世子と並び「太淵双傑」と称えられた名将だったことを宗越から聞かされる。
任務を果たせないと悟った宗越は、自分が持つ大切な品を扶揺に託し、長孫無極へ届けるよう頼む。そして自分は国公府へ戻り、斉震に疑われないよう振る舞う決意を固める。
秘密の通路を進んだ扶揺は、思いがけず長孫無極の寝宮へたどり着く。ちょうど着替えの最中だった長孫無極は突然現れた扶揺に驚きながらも、いつものように軽口を叩いて彼女をからかう。しかしその直後、斉震が刺客捜索のため寝宮へ踏み込んでくる。
長孫無極は一瞬の判断で扶揺を寝台へ押し倒し、自らもその上に覆いかぶさって布団で二人の姿を隠す。髪を乱した扶揺は咄嗟に侍寝する女性を演じ、長孫無極も平然と振る舞う。疑い深い斉震は寝台を凝視するものの、扶揺が甘い声で長孫無極に寄り添う姿を見せられ、それ以上追及できず兵を引き揚げるしかなかった。
危機を脱すると扶揺は怒って長孫無極に勝負を挑むが、実力差は歴然で、あっという間に腕を封じられてしまう。長孫無極は宗越が来るはずだった理由を尋ね、扶揺は託された品を差し出す。それは御鱗台を開くための重要な鍵だった。
鍵を受け取った長孫無極は扶揺とともに御鱗台へ向かおうとするが、扶揺は宮中を離れたい一心で出口へ向かう。しかし外には厳重な警備が敷かれ、逃げ場はない。結局、扶揺は長孫無極とともに秘密の地下通路を進むことになる。案内役は長孫無極の愛らしい鼠・元宝だった。
道中、二人は権力者が王位を守るために非情な手段を取ることについて語り合う。扶揺は「欲しいものは自分の力で手に入れるべきで、人を傷つけてまで得るものではない」と率直な思いを口にする。その言葉に長孫無極は静かに耳を傾け、彼女の真っすぐな生き方に改めて心を動かされる。
やがて二人は御鱗台へ到着し、鍵を使って封印を解く。すると龍鱗甲が姿を現し、扶揺の体内に宿る五色石が強く共鳴して輝き始める。扶揺はまるで何かに導かれるように無意識のまま龍鱗甲へ歩み寄り、長孫無極の呼びかけにも反応しない。
その光景を目にした長孫無極は大きな衝撃を受ける。彼こそ玄霊の葉に選ばれた人物であり、師の命を受けて五色石を宿す少女を探し続けてきた。そして、その少女こそ扶揺だったのである。龍鱗甲は扶揺の体にかけられた封印を解く力を持つが、封印を解けば彼女の運命は大きく変わり、解かなければ命さえ危ういという残酷な宿命が待っていた。
目を覚ました扶揺に、長孫無極は龍鱗甲の真実をあえて伏せ、「御鱗台で眠ってしまっただけだ」と説明する。立ち上がろうとした扶揺は体に力が入らず倒れかけ、長孫無極は優しく抱き留めて内力で治療を施す。そして、これまで扶揺が繰り返し見てきた不思議な夢や原因不明の体調不良は封印によるものだと告げ、命を救うためにも王宮で封印を解く必要があると説得する。しかし扶揺は自由を失うことを恐れ、その申し出をきっぱりと拒むのだった。
第18話の見どころ
宗越と雲痕が実は血のつながった兄弟だったことが明らかになり、互いに真実を知らぬまま言葉を交わす切ない場面が描かれます。一方、戦北野は扶揺を危険な国公府から救い出そうとしますが、彼女の強い決意を尊重し、天煞の至宝・摂坤鈴を託して別れを選びます。さらに長孫無極は宇文紫が何者かにさらわれたと知って激怒し、斉震を厳しく追及。王宮を舞台にした権力争いと、それぞれの信念が交錯する重要な転機となる一話です。
第18話あらすじ
扶揺が刺客ではないと判断した斉震は、彼女に静養を命じる。一方で、自ら雲痕を人前で叱責した真意を明かす。国公府で起きた火災は偶然ではなく、刺客が潜んでいる可能性が高いと考えた斉震は、あえて腹心の雲痕を厳しく罰する姿を見せることで、屋敷中の兵たちに危機感を植え付けようとしていたのだった。百歳近い齢となった斉震は、自らの死を強く意識し始めており、生き延びるためにはどんな小さな危険も見逃せないと考えていた。
その矢先、斉震は突然激しく吐血する。慌てた雲痕は宗越を呼び寄せ、診察を依頼する。宗越は容体を診たうえで特効薬を調合できると告げるが、疑い深い斉震は薬に細工されることを恐れ、雲痕に調合から服用まで一部始終を監視するよう命じる。
薬草を刻む宗越を手伝う雲痕。その手に残る古い傷跡を見た宗越は、幼い頃、剣の稽古中に誤って弟を傷つけてしまった日の記憶を思い出す。雲痕こそ、生き別れとなった実の弟だったのである。宗越は傷を消す薬を渡そうとするが、雲痕はそれを断る。この傷は、いつか本当の家族を見つけるための唯一の手がかりだからだと語る。そして、自分を育て、命を救ってくれた斉震への恩義は決して忘れないと静かに言い切る。その言葉を聞いた宗越は胸を痛めるが、真実を打ち明けることはできない。さらに、自身の肩の傷から流れる血を薬草で切った傷だとごまかし、雲痕に疑われないよう振る舞う。
その頃、客桟では雅蘭珠が国公府の火災を知り、扶揺の身を案じていた。換顔術で扶揺を送り込んだことを後悔し、小七とともに助けに行こうとするが、戦北野が二人を制止する。今の国公府は厳重な警戒態勢にあり、軽率に動けば扶揺だけでなく全員の命が危険になると諭すのだった。
宗越の薬で体調を取り戻した斉震だったが、刺客への疑念は消えない。刺客は左肩に矢傷を負っていることから、薬草を刻む際に左肩から血を流していた宗越を思い出した雲痕は、密かに宗越を疑い始める。夜になると雲痕は一人で宗越の部屋を訪れる。ちょうど宗越は傷の手当てをしていたため慌てて服を着直し、平静を装って雲痕を迎え入れる。二人は穏やかに言葉を交わすが、互いの胸には拭えない疑念と切なさが残る。
一方、戦北野のもとには紀羽から極秘の書状が届く。その内容を読んだ戦北野は夜空を見上げ、故郷・天煞に残した母・静太妃を思う。雅蘭珠は静かに隣へ寄り添い、「王族だから家がないのではなく、静太妃や仲間たち、そして私たちがあなたの家族です」と励ます。その言葉に戦北野は心を動かされ、どんな苦難があっても家族を守り抜くと誓う。そして幼い頃、母が歌ってくれた子守歌を静かに口ずさみ、雅蘭珠もその歌に優しく声を重ねるのだった。
朝廷では長孫無極が玉座に座りながらも、あえて凡庸な君主を演じ、政務の多くを斉震に委ねているように振る舞う。しかし、その裏では章鶴年の奏上を密かに認め、戍軍の軍費見直しを許可していた。この事実を後から知った斉震は、自分を出し抜く長孫無極の真意を測りかね、不気味さを募らせる。
その後、扶揺は宇文紫として王宮の選秀へ向かうことになる。時嵐は正体を悟られないよう細心の注意を払うよう念を押すが、道中で馬車が突然止まり、扶揺は何者かにさらわれてしまう。
その人物は戦北野だった。彼は扶揺を森へ連れ出し、危険な国公府や王宮から逃げるよう説得する。しかし扶揺には宮中へ入らなければならない理由があり、その決意は揺るがない。戦北野は無理に止めることを諦め、代わりに戦家の至宝・摂坤鈴を彼女へ託す。普通の人間なら命を落としかねない宝だが、不思議なことに扶揺には害を及ぼさない。これも運命だと語る戦北野は、自分は危険な任務のため太淵を離れること、摂坤鈴を持ち帰ればさらなる争いを招くことを明かし、扶揺なら必ず正しく守ってくれると信じて宝を預ける。
扶揺はその厚い信頼に応え、摂坤鈴を受け取るとともに、必ず無事に帰ってきてほしいと願う。
その頃、朝廷では宇文紫が何者かにさらわれた件について斉震が長孫無極へ謝罪していた。しかし長孫無極は激怒し、「義娘を惜しんで自ら芝居を打ったのではないか」と斉震を厳しく追及する。斉震は必死に忠誠を誓い、数日の猶予を与えてほしいと願い出る。こうして、扶揺をめぐる新たな駆け引きが、王宮の中で再び幕を開けるのだった。
第12話の見どころ(約200文字)
扶揺は小七を救うため裴瑗の罠にはまり、奴隷闘技場で命懸けの戦いを強いられます。一方、長孫無極は宗越の過去に隠された一族滅亡の真実へ迫り、復讐の決意を新たにします。戦北野も刺客の襲撃を退けるなど、それぞれの思惑が交錯。裴瑗の非情な策略によって扶揺は絶体絶命に陥りますが、長孫無極が救出に現れます。小七を守るため危険へ飛び込む扶揺の勇気と、宗越の秘められた宿命が描かれる緊迫の一話です。
第13話の見どころ(約200文字)
奴隷たちを救おうとした扶揺は裴瑗の矢に倒れながらも最後まで戦い抜き、長孫無極は身を挺して彼女を救出します。戦北野は小七救出に協力を約束し、扶揺は国公府への潜入を決意。雅蘭珠の易容術で「宇文紫」に成り代わり、敵の本拠地へ乗り込む大胆な作戦が始まります。換顔術には五日間という期限があり、正体が露見する危険と隣り合わせの潜入劇が新たな緊張感を生み出します。
第14話の見どころ(約200文字)
扶揺と戦北野は国公府の禁断の地下で攝坤鈴を発見しますが、長孫無極は命を守るため奪取を制止します。一方、宗越は一族を滅ぼした軒轅王への復讐を果たし、太淵では王の崩御によって国家存亡の危機が訪れます。御水術を手に入れたと信じる斉震の野望は、御瀾台で長孫無極が真の御水術を披露したことで打ち砕かれ、ついに新たな王として君臨する劇的な展開を迎えます。
第15話の見どころ(約200文字)
太淵王となった長孫無極は、あえて無能を装いながら斉震の疑念を巧みにかわし、静かに反撃の布石を打ち始めます。扶揺は易容術の期限が迫る中、小七救出の機会を狙い狩猟大会へ参加。斉震は王暗殺を企て、戦北野は攝坤鈴盗難の真相を追及するなど、それぞれの思惑が激しく交差します。獲物として小七が狩りの標的にされる非情な策が明らかとなり、救出劇の幕が上がります。
第16話の見どころ(約200文字)
扶揺は命を懸けて小七を救い出そうとしますが、それすら裴瑗の罠でした。長孫無極の救援により危機を脱すると、戦北野は攝坤鈴を小七から取り戻し、その命を救います。一方、長孫無極は妖異との死闘を繰り広げ、扶揺は彼を守るため自ら盾となる勇気を見せます。互いを思う気持ちが深まる中、斉震は扶揺を義娘とし後宮へ送り込む計画を進め、彼女は新たな陰謀へ巻き込まれていきます。
第17話の見どころ(約200文字)
重傷を負った宗越は扶揺へ重大な使命を託し、二人は宮中へ潜入します。長孫無極は扶揺を機転でかくまい、斉震の追及を見事にかわします。宗越から渡された鍵で御瀾台へ向かった二人は、龍鱗甲と五色石が共鳴する神秘的な光景を目撃。扶揺こそ長孫無極が長年探し続けてきた運命の少女であり、彼女には封印された力が眠っていることが明らかになります。物語の核心へ迫る重要な転換点です。
第18話の見どころ(約200文字)
斉震は国公府火災の真相を探る一方、宗越と雲痕には血のつながった兄弟という悲しい宿命が浮かび上がります。戦北野は故郷へ戻る決意を固め、雅蘭珠との別れが切なく描かれます。そして扶揺は長孫無極のもとへ入宮する運命を選び、戦北野から攝坤鈴を託されます。国家の命運と仲間たちの思いを背負い、新たな舞台となる王宮での戦いが幕を開けます。
第19話の見どころ
長孫無極は秀女誘拐事件を逆手に取り、斉震の権勢を巧みに揺さぶります。戦北野は危険な帰国の旅へ、雅蘭珠と小七もそれぞれ扶揺を守るため新たな道を歩み始めます。一方、宗越は雲痕へ出生の秘密と斉震こそ一族の仇である真実を明かし、兄弟の運命が大きく動き出します。迎えた選妃では長孫無極が型破りな方法で妃選びを進め、扶揺は宮廷内でもその機転と度胸を発揮して存在感を示します。
第19話あらすじ
第19話では、長孫無極が秀女誘拐事件を巧みに利用し、宿敵・斉震への反撃を本格的に開始します。宇文紫(扶揺)が誘拐された件で斉震を許した長孫無極でしたが、事件の捜査を章鶴年に任せるとともに、章鶴年が求めていた軍費の増額も認め、斉震の影響力を少しずつ削いでいきます。さらに、事件は斉震自身の失態であるかのように仕向け、彼を追い詰めていきます。
一方、国公府へ戻った斉震は、これまで無能を装っていた長孫無極が実は極めて狡猾で、自分を陥れるために一連の出来事を仕組んでいたのではないかと疑念を深めます。長孫無極を油断ならない相手と認識した斉震は、腹心の雲痕に監視を命じ、今後の対策を講じ始めます。
その頃、戦北野は扶揺を救うため自ら秀女誘拐を実行していたことを雅蘭珠と小七に明かします。そして、天煞国へ戻る決意を固め、危険な旅路へ一人で向かうことを選択。雅蘭珠は同行を望みますが、戦北野は二人を危険に巻き込みたくないと断り、自身の行方は誰にも知らせないよう言い残して旅立ちます。雅蘭珠は彼を見送り、小七もまた扶揺を助けるため王宮へ向かう決意を固め、それぞれが新たな使命へ歩み出します。
一方、宗越は以前から疑問を抱いていた雲痕へ、自らの正体と一族滅亡の真実を明かします。宗越と雲痕は文懿世子の血を引く兄弟であり、二人の一族は斉震の陰謀と王の猜疑心によって滅ぼされたのでした。宗越は肩に刻まれた蛟龍の刺青を見せ、雲痕にも同じ印があることから血縁関係を証明します。しかし、長年父のように慕ってきた斉震が一族の仇だという事実を、雲痕はすぐには受け入れることができません。宗越は真実を確かめるため、かつて事件を知る邱先生を訪ねるよう勧めます。
宮中では、扶揺が宗越の診察を受けます。宗越は彼女の脈が「生と死の間をさまよう」ような極めて特殊な状態であることに驚き、体調を整える薬を渡しますが、その正体には大きな秘密が隠されていることを改めて感じ取ります。一方の長孫無極は扶揺のことを気に掛けながらも、焦らず時を待つ姿勢を見せ、彼女への想いを胸に秘め続けます。
そして迎えた選妃の日。長孫無極は重臣たちを前に、従来の慣例に縛られない独自の方法で妃を選ぶと宣言します。最初に唐芷蓉を指名したかと思えば、その決定を覆し、「如意」を回して最終的な妃を決めるという奇抜な方法を採用。重臣たちは戸惑いを隠せません。秀女たちが控え室で結果を待つ中、西平郡王家の高普若は不満を爆発させますが、扶揺は機転を利かせて彼女を懲らしめ、唐芷蓉とも親交を深めます。
やがて選考結果が発表され、扶揺、唐芷蓉、簡雪らが見事に選ばれる一方、高慢な高普若だけが落選となります。こうして扶揺は後宮入りを果たし、長孫無極や斉震、それぞれの思惑が渦巻く宮廷で、新たな戦いへと足を踏み入れるのでした。
第20話の見どころ
後宮入りした扶揺は、新たな舞台で熾烈な女たちの争いに巻き込まれていきます。長孫無極は高普若をあえて後宮へ迎え入れ、斉震との間に亀裂を生じさせる巧妙な策を展開。一方、雲痕は宗越から知らされた自らの出生の秘密に苦悩し、育ての親・斉震への忠義と一族の仇という真実の狭間で揺れ動きます。後宮では扶揺、高普若、唐芷蓉、簡雪がそれぞれの個性を見せ始め、新たな人間関係と宮廷の駆け引きが幕を開ける重要な一話です。
第20話あらすじ
第20話では、舞台が後宮へ移り、扶揺を取り巻く新たな人間関係と、長孫無極と斉震による熾烈な権力争いがさらに激しさを増していきます。
選妃で落選した高普若の父・西平郡王の高嵩は、娘が選ばれなかったことに納得できず、怒りのまま国公府へ押しかけて斉震を問い詰めます。高嵩は、辺境を守る唐伯年を取り込むために、その娘・唐芷蓉を選んだのではないかと疑います。しかし斉震は、兵力だけを見れば西平郡王家こそ太淵随一の勢力であり、自分が高家を軽んじるはずはないと説明します。さらに今回の選妃は長孫無極の思いつきに過ぎず、自分も予想外だったと弁明すると、その場へ宮中から勅書が届けられ、高普若が賢夫人に封じられたことが知らされます。高嵩は娘が後宮入りできることに胸をなで下ろしますが、斉震に対するわだかまりは完全には消えません。
この一件はすべて長孫無極の計略でした。江楓が、高普若のような気性の激しい女性を後宮へ迎えれば危険ではないかと尋ねると、長孫無極は、狙いは高嵩と斉震の信頼関係を崩すことにあると語ります。さらに、高普若が後宮で騒動を起こせば、その混乱を利用して斉震の勢力を切り崩すことができると見越していたのでした。表向きは気まぐれな王を演じながらも、長孫無極は着実に政敵を追い詰める布石を打ち続けます。
一方、国公府では、辺境を守る将軍・唐伯年から娘・唐芷蓉が妃となった祝いの品が届きます。斉震は笑顔で贈り物を受け取り、唐家との結び付きをさらに強めようとします。そして腹心の雲痕へ新たな任務を命じますが、雲痕は邱先生から聞かされた過去を思い返していました。かつて文懿世子は、幼い宗越と雲痕だけでも生き延びさせるため、自ら謀反人となる道を選び、邱先生に偽りの密告を命じていました。その真実を知った今、雲痕の胸には、育ての親として慕ってきた斉震への忠誠と、一族を滅ぼした仇への憎しみという相反する感情が渦巻き始めます。それでも彼は感情を表に出すことなく、命令を受けるしかありませんでした。
その頃、宗越は町の酒楼で、幼い頃から親しくしていた斉震の娘・斉韻と偶然再会します。かつて重い病に苦しんでいた彼女はすっかり健康を取り戻し、明るく自由奔放な女性へと成長していました。しかしほどなく雲痕が迎えに現れ、斉韻は国公府へ戻ることになります。
宮中では、扶揺をはじめとする秀女たちが後宮へ入り、それぞれの住まいが発表されます。唐芷蓉は歴代皇后が暮らした永嘉殿、簡雪は芷蘿居、扶揺は静かで落ち着いた醉衍居を与えられます。しかし、自分こそ永嘉殿に住むべきだと考える高普若は激怒し、勅命を伝えた内侍を平手打ちにするほど取り乱します。扶揺はそんな高普若を皮肉って挑発し、二人の対立はさらに深まります。騒動を避けたい唐芷蓉は、自ら永嘉殿を譲ることを決意し、高普若はようやく望みどおりの住まいを手に入れます。
一方、三年ぶりに帰宅した斉韻を、斉震は父親として温かく迎え入れます。娘が自由に生きたいという思いを理解し、これ以上礼儀作法を強要しないと約束します。さらに雲痕から贈られた黒猫に斉韻は大喜びし、国公府では束の間の穏やかな時間が流れます。冷酷な策士として知られる斉震が見せる父親としての優しい一面は、彼の複雑な人物像を印象づけます。
醉衍居へ落ち着いた扶揺のもとには、簡雪が訪ねてきます。唐芷蓉が高普若へ永嘉殿を譲ったため、自分も部屋を移ることになったと説明し、扶揺は快く住まいを分け与えます。その後、唐芷蓉も挨拶に訪れ、同じ国公府の推薦で入宮した縁を大切にしたいと語り、扶揺との親交を深めようとします。
こうして扶揺は、個性豊かな妃たちとの新たな関係を築き始める一方、後宮では高普若との対立、宮廷では長孫無極と斉震の頭脳戦がますます激化していきます。華やかな後宮の裏側で、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、新たな権力闘争の幕が静かに上がるのでした。
扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 21話・22話・23話・24話 あらすじ
















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