定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~

定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~

定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~ 19話・20話・21話・22話・23話・24話 あらすじ

定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~ 2025年 全36話 原題:定風波(定风波)

第19話 義子選抜に隠された恐ろしい秘密

風清濁は精悍な男に変装し、塩商会館で行われている「義子選抜」に潜入する。会館では体重測定や「二十四孝」の暗唱、さらには身体検査まで、奇妙な試験が次々と行われるが、風清濁は持ち前の能力で難なく突破していく。一方、霍黛蓉は鍾雪漫に蕭北冥の世話を任せ、自分は童双とともに別の手掛かりを追う。風清濁は食事に何か仕掛けられている可能性を警戒してなかなか料理に手をつけず、周囲から怪しまれそうになる。

その頃、雪漫は体調の悪化した蕭北冥に薬を飲ませ、二人きりで過去の幸せな日々を振り返る。かつて共に過ごした時間を思い出すうち、二人は抱き合いながら涙を流す。自らの命が残り少ないことを悟っている蕭北冥は、それでも雪漫を気遣い、もし将来、自分がいなくなって一人になったとしても、決して挫けず強く生きてほしいと告げる。雪漫はその言葉の意味を察し、胸を締めつけられる。

夜になると、風清濁は会館の監視をかいくぐって密かに調査を開始する。そこで不審な部屋を見つけるが、会館の者に行動を察知されてしまう。追及された風清濁は咄嗟に「夢遊病」だとごまかし、寝言のように「蓉児」と叫ぶことで、なんとか危機を切り抜ける。霍黛蓉と童双は、東西両院の人間を引き離すため、一緒に蛙捕りをするという奇妙な作戦を実行。うまく人々を誘導した二人は風清濁と合流する。

そこで風清濁は驚くべき事実を伝える。**義子選抜は表向きの口実にすぎず、選ばれた者たちは毎日、気血を大量に補う食事を与えられ、その中には密かに催眠作用のある薬まで混ぜられていた。**さらに会館内を調べた風清濁は、誰も近づかない奥の部屋から強烈な血の臭いが漂っていることにも気づいていた。義子選抜の裏側で一体何が行われているのか――事件はさらに不気味な方向へ動き始める。

 

第20話 「夜煞」の正体と迫りくる包囲網

神捕営の小分隊はついに、殺人と人血を集めていた場所を突き止め、黄天の信徒たちと激しい戦闘を繰り広げる。戦いの末、囚われていた風清濁を無事に救出するが、彼は深手を負い、霍黛蓉の腕の中で意識を失ってしまう。一方、黄天が証拠となる丹薬を焼き払おうとすると、蕭北冥は危険を顧みず丹薬を守るため飛び込み、その際に重傷を負う。童双はその隙を突いて黄天を取り押さえるが、蕭北冥は「必ず生け捕りにしろ」と言い残す。

一行が戻ると医師を呼び、風清濁と蕭北冥の治療を始める。しかし風清濁は傷があまりにも深く、助かる見込みはないと診断される。ところが本人が目を覚ますと、自ら薬の処方を書き、自分自身を治療し始める。その姿に童双は感激し、思わず「風爺爺」と呼びかける。風清濁は瀕死の状態にもかかわらず、もう一度呼ぶよう求めるなど、いつもの調子を崩さない。

その後、鍾雪漫は黄天を尋問し、夜煞の正体と行方を問い詰める。黄天は驚くべきことに、夜煞とは蕭北冥本人だと主張し、赤晶を精製していた理由についても、単なる異常な個人的趣味だったと語る。雪漫は怒りを抑えきれず殴りかかろうとするが、童双が駆け込み、刑部が黄天をすぐ京城へ護送することになったと伝える。

翌日、一行は威州営の王捕頭とともに黄天を護送する。しかし道中、諸葛孔雲が突然現れ、暗報によって黄天が夜煞と関係していることを知ったとして、身柄を引き取ると告げる。さらに彼は馬車の中にいる風清濁と霍黛蓉に挨拶したいと近づく。だが、実際には蕭北冥が馬車内にいるのではないかと疑い、わざと姿を確認しようとしていたのだ。諸葛孔雲が車の幕に手をかけた瞬間、なぜか思い直してその場を去る。蕭北冥はその一連の行動から、ついに諸葛孔雲が自分の生存と居場所を察知したことを悟る。

 

第21話 老臭虫の企みと大亓滅亡の危機

突然、蕭北冥の姿が消え、鍾雪漫は老臭虫が彼をさらったのではないかと疑う。雪漫たちは蕭北冥を救い出すため、まず老臭虫の居場所を突き止めようとする。一方、皇帝は蕭北冥の行方を巡る混乱に激怒。諸葛孔雲は事態を収拾するため、三日以内に老臭虫と黄無常を捕らえると約束する。

その頃、蕭北冥は荒れ果てた廃寺で目を覚ますと、柱に縛り付けられていた。目の前に現れた老臭虫の言動から、蕭北冥は彼こそが黄天組織を裏で操っている人物ではないかと推理する。さらに老臭虫が夜煞の配下であること、そして自分の体に仕込まれた毒は無双老人によるものだと見抜く。老臭虫はまず蕭北冥の毒を解き、無双老人に勝てる力を得たうえで蕭北冥を殺し、自分の命を救おうとしていた。

そこへ小さな乞食が現れ、雪漫を廃寺へ誘導する。しかし雪漫は老臭虫に襲われ、捕らえられてしまう。老臭虫は、雪漫の清らかな血と蕭北冥の血を入れ替えることで解毒できると説明するが、雪漫はそれでは根本的な解毒にはならないと反論する。彼女の言葉に老臭虫は別の方法を思いつき、**「改脈」**によって毒を抜くことを決める。激痛を伴う危険な方法だが、成功すれば蕭北冥は武功を取り戻せる可能性があった。

老臭虫は、蕭北冥の毒のおかげで無双老人に勝つ機会を得たとして、礼として3つの質問に答えると告げる。蕭北冥は事件の裏側について問い、重要な情報を引き出す。なんと老臭虫は現在、**恐るべき威力を持つ「神薬」**を作ろうとしていた。その薬が完成すれば、大亓そのものが滅びる可能性があるという。蕭北冥たちは、これまで追ってきた事件が単なる連続殺人ではなく、国家の存亡を揺るがす巨大な陰謀につながっていることを知る。

 

第22話 老臭虫の死に隠された謎

風清濁と童双からこれまでの経緯を聞いた蕭北冥は、老臭虫が殺害された現場へ向かい、事件を調べ直す。現場から見つかったのは、強力な催眠薬である**「七星散」**。これが見つかったことで、老臭虫は鍾雪漫を眠らせた後に何者かに殺された可能性が高まり、雪漫が犯人ではないことが明らかになる。しかし調べれば調べるほど、老臭虫の死には不自然な点が多く、正確な死因を知るには遺体の検視が必要だった。

ところが老臭虫の遺体は暗侦営が管理している。蕭北冥は自ら潜入して検視しようとするが、小分隊の仲間たちは彼の体調を心配し、強引に止める。寒毒が悪化している今、無理をすれば命を落としかねないため、まずは傷を癒すよう説得する。蕭北冥も渋々これを受け入れ、残った仲間たちが検視の方法を考えることになる。

一方、暗侦営の牢に入れられていた鍾雪漫のもとへ諸葛孔雲が現れる。彼は雪漫に罪を認めるよう迫り、「認罪書に署名すれば命だけは助ける」と持ちかける。しかし雪漫は一切屈せず、認罪書を破り捨てる。そして「やっていないことを認めるつもりはない」と言い放ち、昔から何も変わらず、むしろさらに卑劣になったと諸葛孔雲を痛烈に批判する。

その頃、霍黛蓉は童双と風清濁のために、暗侦営の当直係を装う人皮面具を用意する。二人はそれを使って暗侦営へ潜入し、老臭虫の遺体を調べ始める。すると風清濁は、耳の中から香りのある特殊な結晶を発見する。事件の核心につながる重要な証拠と思われた瞬間、諸葛孔雲が現れる。二人は慌てて身を隠すが、霍黛蓉が機転を利かせ、酔っ払ったふりをして諸葛孔雲の服を汚す。嫌悪感を覚えた諸葛孔雲が着替えに向かった隙に、童双と風清濁は脱出する。

しかし直後、本物の当直係が戻ってくる。二人は昼間に何者かに襲われ、気絶させられていたという。話を聞いた諸葛孔雲はすべてを察し、誰かが暗侦営に潜入して老臭虫の遺体を調べたことを確信する。

 

第23話 「夜煞」の正体に迫る真実

公堂で蕭北冥たちが対峙する中、蕭北冥は鍾雪漫にかけられた殺人容疑の真相を明らかにする。老臭虫を殺したのは雪漫ではなく、現場に残された数々の痕跡から、老臭虫は落雷によって死亡したと推理。風清濁もその場で遺体を検分し、雷に打たれたことを裏付ける。こうして雪漫は無罪放免となるが、今度は暗侦営が蕭北冥を捕らえ、夜煞について尋問しようとする。

皇帝は諸葛親子と方首座を呼び出し、夜煞について問いただす。諸葛孔雲は、蕭北冥を神捕営に引き渡して審理させることを提案し、自らも責任を取るとして牢に入る。蕭北冥は久しぶりに神捕営へ戻り、かつて仲間たちと過ごした日々を思い出して胸を痛める。そして牢で待っていた雪漫と再会すると、雪漫は思わず彼を抱きしめる。

その後、方首座は蕭北冥と二人きりで話し、単刀直入に「お前が夜煞なのか」と問いかける。蕭北冥はついに自らが追い続けてきた事件の核心を語り始める。一方、諸葛孔雲は父・諸葛通と、なぜ蕭北冥という危険な存在を神捕営へ引き渡したのかについて話し合う。孔雲はすでに蕭北冥が京城に戻っていると気づいており、彼を追い詰めて姿を現させることが狙いだったと明かす。しかし父子の間では、事件の真相を優先するのか、それとも朝廷の名誉を守るのかという考え方に違いが生じる。

そして蕭北冥は方首座にすべてを打ち明ける。物語の発端は、大亓の地図から消えた辺境の町、海崖だった。かつて海崖では参風甲軍が住民を大量虐殺し、その惨劇を生き延びた孤児がいた。蕭北冥の師・無双老人や霍将軍も、かつてこの軍隊に所属していたという。つまり、これまで起きた一連の事件は、海崖で命を奪われた人々の生き残りによる復讐である可能性が高い。そして、その復讐を実行している「夜煞」が一体誰なのか――その最大の謎だけは、いまだ明らかになっていなかった。

 

第24話 鳩の暗号と驭雀族の秘密

小分隊は、護送中だった黄無常が何者かに奪われた事件を調べ、護送情報が事前に外部へ漏れていたことが原因だと推測する。しかし、暗侦営がどのような方法で護送情報を伝達しているのかが分からない。そこで諸葛孔雲に聞こうとするが、彼は牢に入れられており、童双と風清濁も暗侦営の警戒対象となっていたため、正面から近づくことはできなかった。

そこで鍾雪漫、風清濁、童双は暗侦営の門前で突然爆竹を鳴らし、大きな騒ぎを起こす。狙い通り諸葛孔雲が異変に気づき、彼らが何かを尋ねようとしていると察する。孔雲は直接会う代わりに一羽の鳩を放つ。雪漫たちはその鳩を確認すると、すぐにその場を離れる。これによって、暗侦営が重要な情報を伝書鳩によってやり取りしていることが判明する。

雪漫は鳩房へ向かい、管理を担当する「小青猫」に直接話を聞くことにする。神捕営へ連れてこられた小青猫の前には、なぜか蕭北冥まで現れ、彼女は「なぜ犯人に尋問されるのか」と不満を漏らす。雪漫が鳩による情報伝達について問いただしても、彼女は暗侦営の機密を明かそうとしない。

そこで蕭北冥は、小青猫の正体を見抜く。彼女は驭雀族の出身者だった。かつて一族は隣国から強制的に諜報活動をさせられ、拒絶したことで一族そのものを滅ぼされた。小青猫はその惨劇から唯一逃れ、大亓へ流れ着いて暮らしていたのだ。

蕭北冥は彼女に、黄無常を捕らえられなければ、これから多くの民が家族を失うことになると訴える。その言葉に心を動かされた小青猫は、ついに秘密を明かす。鳩房の人間は誰でも運ばれている書簡を見ることができるが、そこには特殊な暗号が使われており、普通の人間には内容を読み取れないという。しかし暗号を専門に解読する者も存在し、さらに近年では鳩房の情報を密かに売り渡す者まで現れていることが判明する。黄無常の脱走を可能にした情報漏洩は、思いもよらぬ場所にまで広がっていた。

 

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