定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~

定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~

定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~ 13話・14話・15話・16話・17話・18話 あらすじ

定風波~神捕、冥(くら)き真実を暴く~ 2025年 全36話 原題:定風波(定风波)

第13話 毒絶谷の宿敵と23年前の送金

老臭虫は風清濁への憎しみを募らせ、「小白龍」と呼んで激しく敵意を示していた。そこへ突然、新たな仕事を持ち込む人物が現れる。一方、蕭北冥は鍾雪漫を連れて戻り、風清濁は薬を調合して雪漫の目を治療する。雪漫は以前、鬼市で出会った人物を風清濁が知っているのではないかと尋ねるが、彼は知らないと否定する。しかし蕭北冥には、風清濁が何かを隠していることが見えていた。

皆が去った後、蕭北冥は風清濁に問いただし、ついに彼は真実を明かす。鬼市で会った人物は、老臭虫その人だった。冯姨娘に幻覚を引き起こす薬を売った可能性があるのも老臭虫であり、二人はともに毒絶谷の人間だった。かつて師祖は「陰陽冊」を風清濁の師に託したが、それを狙った老臭虫が師を殺害。しかし陰陽冊はすでに師から風清濁へ渡されていたという。悪事を重ねる老臭虫を必ず捕らえると蕭北冥は約束するが、風清濁は毒絶谷出身者は皆悪人だと思われているため、自分の正体を他人に知られたくないと打ち明ける。蕭北冥は「お前は善人だ」と励まし、真実を説明するよう勧める。

一方、霍黛蓉は帳簿を調べる中で、霍府と広厦山荘に商取引がないにもかかわらず、毎年多額の金が霍府へ送られていることを発見する。しかも最初の送金は23年前で、それは彼女が霍府へ連れてこられた年と一致していた。さらに広厦山荘の主は、かつて霍将軍に仕えていた親兵だった。霍黛蓉はこの不自然な金の流れを鍾雪漫に伝え、自分の出生と霍府、そして23年前の出来事を結ぶ新たな謎が浮かび上がる。

 

第14話 すり替えられた丹薬と謎の印章

小九はすでに鍾雪漫によって神捕営へ連行され、厳しい取り調べを受けていた。恐怖から彼は、丹薬を届ける途中で姿を消した理由を白状する。青台山では厳しい修行のため肉食が禁じられており、もし肉を食べれば大戒を破ったとして杖刑を受けることになっていた。小九は丹薬を届けるたびに青木客桟へ立ち寄って食事をしていたが、それが発覚すれば処罰されると思い、逃げ出したのだという。これにより一行は、丹薬そのものではなく、食事中に誰かが薬をすり替えた可能性に気づく。

蕭北冥と風清濁は霍黛蓉に事情を伝える。彼女は「ずっと二人と一緒にいたのだから、私には丹薬をすり替える時間などない。これで疑いは晴れたのでは」と喜び、風清濁もすぐに同意する。しかし鍾雪漫は納得できず、小九が食事をした店を自ら調べ、彼の移動経路を一から確認する。だが、誰かと接触して薬を交換できるような時間はなく、手掛かりも見つからない。雪漫がなお霍黛蓉を疑っていると感じた風清濁は、彼女に対する疑念をやめるよう求める。

一方、童双は鬼市を調べるものの成果を得られず、丹薬の瓶に残された謎の印章をさらに追うことにする。蕭北冥と風清濁も霍黛蓉を訪ね、印章について尋ねると、彼女はそれが父・霍将軍が飲んでいた茶袋に付いていたものと同じだと答える。さらに霍黛蓉が整理した帳簿から、褚広厦が威州へ多額の金を送っていたことも判明する。謎の金銭の流れと丹薬の印章がつながり始める中、雪漫は仲間たちと合流し、事件を最初から検証するため、3人でもう一度「丹薬を届けた道」を実際にたどることを決める。その頃、諸葛孔雲も仙師を訪ねるが、仙師から「あなたが昨日尋ねたことは、すでに鍾雪漫が聞いている」と告げられ、事件の捜査が思わぬ形で交錯していく。

 

第15話 火蝉を求めて

童双が蕭北冥に食事を届けに行くと、彼はすでに意識を失っていた。再び寒毒が発症したのだ。風清濁は、今すぐ「火蝉」を手に入れなければ、蕭北冥は翌日にも命を落とす可能性があると告げる。焦った鍾雪漫は神捕営へ戻り、老臭虫を捕らえるための全城指名手配を願い出る。しかし師兄は規則に反するため協力できないと断る。そこで雪漫は別の手掛かりを探し、偶然にも同僚たちが使っていた薬が老臭虫のものだと知る。

その手掛かりを追って老臭虫のもとへ向かった雪漫は、彼から取引を持ちかけられる。老臭虫は蕭北冥が危険な状態にあること、そして彼らが火蝉を必要としていることまで見抜いていた。雪漫が「自分の目が欲しいなら持っていけばいい」と覚悟を示すと、老臭虫はそれを拒み、代わりに風清濁の命を差し出せと要求する。さらに風清濁の正体が毒絶谷の「小白龍」であり、師を殺して秘伝の陰陽冊を奪った悪人だと吹き込む。

雪漫は戻ると、蕭北冥の治療に奔走する風清濁へ老臭虫を知っているか尋ねるが、彼は知らないと答える。しかし雪漫の胸には老臭虫の言葉が残る。夜、風清濁が一人で酒を飲んでいると霍黛蓉が現れ、二人は語り合う。風清濁が「友人に欺かれたら許せるか」と尋ねると、霍黛蓉は、誰にでも善意の嘘はある、「人は心ではなく行いを見るべきだ」と優しく励ます。そして彼女は、かつて蕭北冥も周囲から誤解されたことを例に挙げ、風清濁の心に寄り添う言葉をかけるのだった。

 

第16話 旅立ちの仲間と、それぞれの願い

深夜、童双はかつて自分が暮らしていた鏢局が一夜にして滅ぼされた記憶を思い出し、眠れずに剣の稽古をしていた。そして、あの事件の後に蕭北冥と出会った日のことにも思いを馳せる。翌朝、蕭北冥たちは威州へ向けて馬車を走らせる。風清濁は霍黛蓉のことを気にかけていたが、なんと城門で彼女と再会する。霍黛蓉は朝早くから一行を待っており、自分の身元を確かめるため、一緒に威州へ行きたいと申し出る。幼い頃に霍家へ来た自分には、それ以前の記憶がなく、実の身元を知りたいというのだ。雪漫は彼女を仲間として迎え入れ、風清濁も喜んで荷物を運ぶ。

旅の途中で休憩すると、風清濁が干し飯を食べようとするが、童双は「大哥についてきたのだから、そんな粗末なものを食べなくてもいい」と笑う。そこで蕭北冥が腕を振るい、料理を作ることに。流浪していた3年間で料理を覚えた蕭北冥は、神捕営時代には厨房に入ることさえ嫌っていたと明かす。霍黛蓉は雪漫に、仲間に迎えてくれたことへの感謝を伝え、自分が一人ぼっちではないと感じられた喜びを語る。やがて5人は焚き火を囲み、酒を酌み交わしながら楽しい時間を過ごす。

その夜、5人が頭を寄せて横になりながら、夜煞を捕らえた後の夢を語り合う。風清濁は、まだ結婚式も挙げず、口づけさえしていない蕭北冥と雪漫に「いい加減、結婚しろ」と茶化す。霍黛蓉は大亓の美しい景色を旅したいと語り、風清濁は医館を開きたいと話す。童双だけは眠り込んだまま、自分の願いを語らなかった。やがて一行は威州に到着し、童双が皆を平遠鏢局へ案内する。しかし馬車を降りた瞬間、蕭北冥は激しいめまいに襲われる。仲間に心配をかけまいと、彼は何事もなかったように振る舞うのだった。

 

第17話 消える鏢車と平遠鏢局の怪異

霧に包まれた森の中を、灯籠を手に歩く男が一台の奇妙な馬車を発見する。まるで棺桶のようなその馬車を開けると、中には男の遺体が横たわっていた。一方、蕭北冥、鍾雪漫、風清濁、霍黛蓉、童双の5人は、童双の案内でかつての平遠鏢局へ到着する。ここは童家の屋敷でもあり、童双は三男として生まれながら、長年故郷を離れていた。かつて火災によって一家が惨殺され、唯一生き残った門人の海伯が屋敷を守っていた。海伯は童双の帰還に涙を流し、火事の時は自分が不在で、戻った時にはすべてが焼け落ちていたこと、その後借金をして家人を埋葬したことを語る。

5人が荒れ果てた屋敷を片付け、夜を迎えると、蕭北冥は昼間の海伯の様子を振り返る。屋敷の前で海伯が妙に緊張し、「まだ終わらないのか」と繰り返していたことから、最近何か厄介な出来事に巻き込まれているのではないかと推測する。一方、鍾雪漫は霍黛蓉と同じ部屋で語り合い、蕭北冥をすでに許したことを明かす。冤罪さえ晴れれば、二人は再び夫婦としてやり直せる――そんな雪漫の思いを、霍黛蓉は焦らず待つよう励ます。

翌朝、風清濁は体調の悪い蕭北冥に薬を届ける。しかし蕭北冥は、事件を調べなければ自分たちの正体や秘密を隠し続けることが難しくなるとして、無理を押して捜査へ向かう。すると平遠鏢局の門前には大勢の民衆が集まり、**「幽霊を捕まえろ」**と騒ぎ始める。最近、夜になると遠くに平遠鏢局の鏢車が現れるものの、近づいた瞬間に忽然と姿を消し、残されるのは車内の遺体だけという「陰魂鏢車事件」が頻発していたのだ。平遠鏢局を巡る怪異に、蕭北冥たちは新たな事件として挑むことになる。

 

第18話 帰還を察知する諸葛孔雲と童双の葛藤

これまでの捜査で見せた蕭北冥の手法や数々の痕跡を思い返した諸葛孔雲は、ついに蕭北冥が京城へ戻ってきた可能性に気づく。そこで部下に鍾雪漫の行方を探らせ、蕭北冥を追うための手掛かりを集め始める。一方、蕭北冥の寒毒はますます悪化していた。残された猶予は一か月の半分をすでに過ぎているが、彼は風清濁に病状を秘密にするよう強く頼み、自分の命よりも事件の解決を優先する姿勢を崩さない。

小分隊では、陰魂鏢車事件の捜査方針を話し合う。「天嘯」や「黄天」などの手掛かりには生きた人間の血が必要とされており、事件の核心に近づくほど危険も増していた。蕭北冥は役割を振り分け、風清濁と霍黛蓉には捜査を任せ、童双には以前捕らえた二人の監視を命じる。しかし、威州を最もよく知る自分が単なる見張り役に回されることに、童双は強く反発する。故郷へ戻ってから家族を失った記憶が蘇り、感情が不安定になっていたこともあり、ついには怒りに任せて机の上の物を払い落としてしまう。蕭北冥はそんな童双を厳しく叱る。童双は謝罪するものの、深く落ち込んでその場を去ってしまう。

その姿を見た鍾雪漫は、童双の気持ちを理解してほしいと蕭北冥に伝える。家族を失った場所へ戻ってきた以上、過去の悲劇を思い出して心が乱れるのは当然であり、感情を押さえつけるだけではいけない。また、童双を事件の計画から外すべきではないと諭す。蕭北冥も雪漫の言葉に心を動かされる。

そんな中、かつて童家を疑い、平遠鏢局を責め立てていた民衆が再び訪れる。官府から事件の真相を知らされた彼らは、自分たちの誤解を謝罪するとともに、かつて童家に助けてもらった恩への感謝を伝える。怒りと悲しみに沈んでいた童双は、民衆の言葉を聞いてようやく落ち着きを取り戻し、彼らに静かに礼を述べるのだった。

 

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