暗河伝

暗河伝

暗河伝 17話・18話・19話・20話 あらすじ

暗河伝 2025年 全38話 原題:暗河傳

目次

第17話 万巻楼の秘密――暗河の未来を託す者たち

見どころ

ついに蘇暮雨が万巻楼の最深部へ足を踏み入れる。そこで待っていたのは、暗河の歴史と無数の秘密だった。一方、蘇昌河は易卜との決着をつけ、影宗との長き因縁に終止符を打つ。そして物語は新たな時代へ向けて大きく動き出していく。


第17話では、万巻楼を巡る戦いがついに決着を迎える。

蘇暮雨は暗河に隠された真実へ近づき、蘇昌河は影宗との最終決戦に挑む。

それぞれが自らの役目を果たしながら、暗河の未来を切り開いていく重要な回となった。

万巻楼へ足を踏み入れる蘇暮雨

蘇暮雨は万巻楼の重厚な扉を押し開ける。

その直前、彼は振り返り、外で待つ蘇昌河へ視線を向けた。

言葉は少なかったが、お互いが何をすべきかを理解している。

蘇暮雨が楼内へ入り扉を閉じると、二人はそれぞれの使命へ向かうことになる。

万巻楼には暗河の過去が記録されており、長年積み重ねられてきた数々の秘密が眠っていた。

蘇暮雨は静かに巻物を手に取りながら、その重みを感じていた。

易卜との最終決戦

その頃、外では易卜が怒りを露わにしていた。

自分たちが厳重に守ってきた万巻楼へ、蘇暮雨と蘇昌河が辿り着いたことが信じられなかったのである。

長年影宗を率いてきた易卜にとって、これは屈辱以外の何物でもなかった。

彼は全力で蘇昌河に襲いかかる。

しかし激しい戦いの末、勝敗は決する。

地に倒れた易卜は、自らの人生を振り返っていた。

幼い頃から影宗のために生きることを宿命づけられ、自分自身の人生を歩んだことはほとんどなかった。

その人生は栄光よりも犠牲の方が多かったのである。

万巻楼に眠る秘密

楼内では謝在野が蘇暮雨を案内していた。

万巻楼には無数の書物や記録が保管されており、天下の秘密が集まる場所として知られている。

謝在野は、奥にある密室には特殊な鍵が必要だと説明する。

だが蘇暮雨は静かに懐から鍵を取り出した。

それを見た謝在野は驚きを隠せない。

蘇暮雨たちは、この日のために周到な準備を進めていたのである。

密室の扉が開き、ついに暗河の深層に関わる品が姿を現す。

それを目にした瞬間、蘇暮雨の表情が変わった。

そこには想像以上の真実が隠されていたのだった。

試される信頼

謝在野は祖父から託された使命を思い出していた。

機会があれば蘇暮雨を討つこと。

それが与えられた役目だった。

しかし実際に蘇暮雨と接する中で、彼の心には迷いが生まれていた。

本当に目の前の男を討つべきなのか。

葛藤する謝在野だったが、次の瞬間には蘇暮雨が背後に立っていた。

その気配のなさに謝在野は驚愕する。

蘇暮雨はすべてを察していた。

それでも謝在野を責めることはなかった。

この場面は、蘇暮雨が他者を簡単に信用しない一方で、人を理解しようとする姿勢を象徴していた。

易卜の最期

戦いを終えた蘇昌河は、瀕死の易卜を見下ろしていた。

そこへ万巻楼から戻った蘇暮雨が現れる。

蘇昌河は冗談交じりに、易卜から何か聞き出すべきかと問いかける。

しかし蘇暮雨は首を横に振った。

これまで多くの血を見てきた彼には分かる。

今の易卜は決して口を割らない。

生き方そのものがそう決めているのだと。

蘇昌河もまたその言葉を理解する。

そして迷うことなく、長き因縁に終止符を打った。

こうして影宗を率いた易卜は、その生涯を終えることとなった。

過去を捨てる蘇昌河

その後、蘇暮雨は一冊の記録を蘇昌河へ手渡す。

そこには蘇昌河の出生や過去が記されていた。

普通なら誰もが知りたいと思う内容だった。

しかし蘇昌河は中身を見ようともしない。

記録を空へ投げ上げると、そのまま粉々に砕いてしまった。

彼にとって重要なのは過去ではなく未来だった。

自分が何者であったかではなく、これから何を成すか。

その強い意志が表れた場面だった。

崩れ去った大皇子の野望

一方、大皇子の計画も完全に崩壊していた。

影宗を利用して暗河を制御しようと考えていたが、その影宗自体が滅びてしまったのである。

さらに暗河は以前とは違う組織へ変わりつつあった。

もはや従来のやり方では支配できない。

大皇子は不敵な笑みを浮かべながらも、新たな策を考え始める。

政治の舞台での争いは、まだ終わっていなかった。

それぞれの新たな道

戦いが終わり、一行はそれぞれの道を歩み始める。

琅琊王は暗河の変化を高く評価していた。

かつて恐怖で人を縛っていた組織が、新しい理念のもとで生まれ変わろうとしている。

その未来を見守る価値があると考えていた。

蘇暮雨もまた、自分の故郷へ帰る決意を固める。

長い旅の末に辿り着いた答えを胸に、新たな生活へ進もうとしていた。

蘇暮雨と蘇昌河の約束

別れの時が近づく。

蘇暮雨は蘇昌河に語る。

もし必要なら、自分は兄弟のための剣になると。

その言葉に偽りはない。

二人は共に数え切れない死線を越えてきた。

だからこそ絶対の信頼があった。

白鶴淮もまた二人を支える覚悟を示す。

自分は戦えない。

だが傷ついた時には治療をし、それでも救えなければ父の蘇喆に弔ってもらう。

冗談のようでいて、そこには深い絆が感じられた。

新時代の入口

蘇暮雨と蘇昌河は、かつて暗河の人々が隠れ住む村へと向かう。

そこには戦いから離れ、静かに暮らす者たちがいた。

だが平穏の中にも、新たな時代の気配が漂っている。

やがて現れた老者・斉莫来は、二人を鋭く見つめる。

大家長の死を悟り、ついに時代が変わったことを理解していた。

蘇暮雨は静かに本題を切り出す。

暗河の未来を左右する、新たな問いを携えて――。


第17話の見どころ

  • 蘇暮雨が万巻楼の最深部へ到達
  • 万巻楼に隠された暗河最大の秘密が明らかになる
  • 易卜と蘇昌河の最終決戦が決着
  • 謝在野との緊張感あふれる駆け引き
  • 易卜が自らの人生を振り返る最期の場面
  • 蘇昌河が過去の記録を捨て未来を選ぶ決断
  • 大皇子の計画が崩壊し新たな政治闘争が始動
  • 蘇暮雨と蘇昌河の兄弟のような絆が描かれる
  • 暗河が新しい時代へ歩み出す重要な転換点
  • 次なる物語へ繋がる斉莫来との対面シーン

第18話 明かされる過去――家族と仲間が帰る場所

見どころ

蘇暮雨が妹・蕭朝顔との再会を果たし、一族滅亡の真相へと近づいていく。一方で蘇昌河は仲間たちの未来を見据え、新たな居場所づくりを進めていた。暗河の変革が進む中、それぞれが「帰る場所」について考える心温まる一話となっている。


第18話では、激しい戦いの後に訪れた束の間の平穏の中で、蘇暮雨たちが抱える過去の傷と向き合う姿が描かれる。

長年追い続けてきた真実に少しずつ近づく一方で、仲間たちは新しい未来への第一歩を踏み出していく。

蕭朝顔との再会

蘇暮雨は斉莫のもとを訪れ、自らの目的を語る。

その理由はただ一つ。

蕭朝顔が自分の妹だからだった。

話している最中、蘇暮雨の脳裏には万巻楼で目にした記録がよぎる。

その瞬間、彼は斉莫が何を警戒していたのかを理解する。

斉莫たちは、暗河の残党が仲間を集めるために現れたのではないかと疑っていたのだ。

しかし蘇暮雨は落ち着いた態度で、自分は妹に会いに来ただけだと伝える。

その誠実な姿勢を見た斉莫は警戒を解き、静かにその場を去っていった。

蘇昌河の酒宴

重苦しい空気を破ったのは蘇昌河だった。

彼は深刻な話よりも、酒や肉の方に興味を示す。

蕭朝顔が自家製の酒があると話すと、蘇昌河は嬉しそうな表情を浮かべる。

暗河大家長となった今も、その豪快な性格は変わらない。

周囲が緊張している中でも、あえて明るく振る舞うことで場の空気を和ませていた。

そんな彼の存在が、仲間たちの心を少しずつ軽くしていく。

謝在野の決意

一方その頃、謝在野は大皇子のもとを訪れていた。

謝家の長老たちが協力に同意したことを伝えると、大皇子は満足そうな表情を浮かべる。

もし易卜も同じ選択をしていれば、あのような最期にはならなかっただろうと語る。

謝在野は複雑な表情を見せる。

幼い頃から影のように生きることを強いられてきた彼は、ずっと疑問を抱いていた。

なぜ自分は表舞台に立てないのか。

なぜ他人のためだけに生きなければならないのか。

蘇暮雨や蘇昌河と出会ったことで、彼は初めて「自分らしく生きたい」という本当の願いに気づいたのである。

一族滅亡の真相

その夜、蘇昌河は酔ったふりをして席を外す。

実際には蘇暮雨と蕭朝顔が二人で話せるよう配慮していたのだった。

やがて蕭朝顔は手紙に記された内容を見る。

そこには一族を滅ぼした者たちの名が記されていた。

衝撃を受けた蕭朝顔は、すぐに真相を確かめようと動き出す。

蘇暮雨もまた斉莫に問いかける。

すると、長年信じてきた事実とは異なる可能性が浮かび上がる。

一族滅亡の背後には提魂殿だけでなく、第三の勢力が関わっていたかもしれないというのだ。

つまり、すべてを暗河の罪と考えていた認識そのものが揺らぎ始める。

屋根の上の守護者

蘇暮雨が真相を探る間、蘇昌河は屋根の上で静かに周囲を警戒していた。

表面上はふざけていても、誰よりも蘇暮雨を気にかけている。

斉莫もまた、そのことを理解していた。

もし蘇昌河が本気で敵意を向けていたなら、自分たちはとっくに命を落としていただろう。

だからこそ彼は蘇暮雨との争いを避ける選択をした。

そこには敵味方を超えた奇妙な信頼が生まれていた。

白鶴淮の複雑な感情

一方、白鶴淮は父の蘇喆と会話をしていた。

蘇喆はなぜか蘇昌河の話題になると慌て始める。

娘が蘇昌河に好意を持っているのではないかと勘違いしたのだ。

しかし白鶴淮にとって大切なのは蘇暮雨だった。

そこへ現れた蘇昌河は、わざと白鶴淮をからかう。

白鶴淮は怒りを露わにし、蘇喆も追いかけ回す騒ぎとなった。

重い話が続く中で描かれた、微笑ましい場面である。

百暁堂からの忠告

その後、姫堂主が蘇暮雨を追いかけてくる。

彼の目的は百暁堂としての忠告だった。

蘇暮雨が持つ情報を確認した姫堂主は、何者かが裏で彼を利用しようとしている可能性を指摘する。

だが蘇暮雨は首を横に振る。

これは自分自身の問題であり、他人を巻き込みたくないという考えだった。

過去と向き合うことは、自分で背負うべき責任だと考えていたのである。

桂花糕に込められた想い

そこへ白鶴淮が現れる。

彼女の手には桂花糕があった。

蘇暮雨のために持ってきたものだった。

白鶴淮は何気なく妹の話を持ち出し、蘇暮雨の反応を探る。

だが蘇暮雨はすぐに察し、蕭朝顔は実の妹であり、安全のために連れてきたのだと説明する。

その言葉を聞いた白鶴淮は密かに安堵する。

長く共に過ごしてきた二人の距離が、少しずつ縮まっていることを感じさせる場面だった。

新しい家族、新しい故郷

物語の終盤、蘇昌河は大量の荷物を抱えた仲間たちとともに戻ってくる。

そして笑いながら宣言する。

ここを皆の家にしよう、と。

暗河に生きてきた者たちは、これまで安住の地を持たなかった。

常に追われ、疑われ、戦い続ける人生だった。

しかし今は違う。

帰る場所がある。

待ってくれる仲間がいる。

蘇昌河は冗談交じりに「敗家子になる」と語るが、その言葉の裏には、仲間たちに普通の暮らしを与えたいという願いが込められていた。

蘇暮雨はそんな彼を見て、苦笑しながらもどこか嬉しそうな表情を浮かべるのだった。


第18話の見どころ

  • 蘇暮雨と妹・蕭朝顔の再会
  • 一族滅亡事件の真相に新たな疑惑が浮上
  • 蘇昌河の仲間思いな一面が描かれる
  • 謝在野が自分らしい生き方を模索し始める
  • 白鶴淮の嫉妬と恋心が垣間見える場面
  • 姫堂主が語る百暁堂からの警告
  • 桂花糕を通じて深まる蘇暮雨と白鶴淮の絆
  • 「家」と「居場所」が物語の大きなテーマとなる回
  • 暗河の仲間たちが新しい生活への一歩を踏み出す
  • 激動の戦いを経て訪れた束の間の温かな日常回

第19話 無双城への挑戦――新たな剣の物語

見どころ

白鶴淮が神医堂を正式に開業し、その卓越した医術で人々を驚かせる。一方、蘇暮雨は白鶴淮から贈られた新たな剣を手に無双城へ向かう。そして無双城では後に天下を揺るがす天才剣士「無双」が誕生する重要な出来事が描かれる。


第19話では、激動の日々を経た蘇暮雨たちがそれぞれ新たな道へ進み始める。

平穏な日常が訪れたかに見える中、未来の江湖を大きく変える新たな出会いと挑戦が始まっていく。

神医堂開業

白鶴淮が営む神医堂では開業初日から騒ぎが起こる。

店の外では荒々しい男たちが大声を上げながら医館を挑発していた。

普通なら誰もが怯える状況だった。

しかし白鶴淮は少しも動じない。

彼女は相手の顔を見ただけで体の不調を次々と言い当てていく。

長年抱える持病や体の癖まで見抜かれた男は驚愕する。

先ほどまでの威圧的な態度は消え去り、すっかり恐縮してしまうのだった。

その様子を見た周囲の人々は白鶴淮の実力を実感し、次々と神医堂へ集まってくる。

こうして神医堂は順調な船出を迎えることとなった。

蘇昌河流の宣伝作戦

忙しい一日を終えた白鶴淮がようやく食事を取ろうとした頃、今度は大勢の人々が押しかけてくる。

彼らは祝い金を求めるような態度を見せる。

すると蘇昌河が悠々と現れ、用意していた金を次々と配り始めた。

人々は喜びながらも、口々に白鶴淮の医術を褒め称える。

白鶴淮はその様子を見て呆れながらも納得する。

これも最初から蘇昌河が計算していた宣伝作戦だったのだ。

人の心を動かす方法を誰よりも理解している蘇昌河らしいやり方だった。

蘇暮雨の新たな決意

蘇喆は蘇暮雨と静かに向き合う。

そして道を誤らず、自らの信念を忘れないよう諭した。

蘇暮雨は父の言葉を受け止める。

これからしばらくは暗河の蘇家家主ではなく、新たな身分で江湖を歩くつもりだった。

過去のしがらみから離れ、自分自身の道を探そうとしていたのである。

その決意を聞いた蘇昌河は笑顔を浮かべる。

そして一緒に無双城へ行き、天下の剣士たちと腕を競おうと誘うのだった。

無双誕生の瞬間

その頃、無双城では大きな転機が訪れていた。

宋燕回は弟子たちを前にして複雑な表情を浮かべていた。

剣の道を極めるために生きてきたが、その道の険しさも誰より理解している。

彼は伝説の剣匣を取り出し、自ら開こうとする。

しかし何度試しても開かない。

宋燕回は静かに悟る。

この剣匣には選ばれた者しか触れることができないのだと。

そこで弟子へ試すよう促す。

すると驚くべきことに、剣匣はあっさりと開いた。

周囲は騒然となる。

宋燕回は満足そうに微笑み、その弟子へ新たな名を授ける。

その名は――無双。

後に天下にその名を轟かせる伝説の剣士が、この瞬間に誕生したのである。

白鶴淮から贈られた剣

出発を前に、白鶴淮は蘇暮雨へ一振りの剣を手渡す。

それは彼女が蓄えてきた全財産を使って鍛えさせた特別な剣だった。

白鶴淮は多くを語らない。

しかしその眼差しには様々な想いが込められていた。

この剣とともに江湖を歩み、自らの道を切り開いてほしい。

そんな願いが込められていたのである。

蘇暮雨もまた、その想いをしっかりと受け取るのだった。

蘇昌河の抱く居場所への想い

出発の時が近づく。

蘇昌河はこの場所を見渡しながら感慨にふけっていた。

暗河には多くの仲間がいる。

だが今のこの場所には、それ以上の温かさがある。

面倒事も多く、決して完璧な環境ではない。

それでも人が笑い合い、帰る場所がある。

蘇昌河にとって、それは何より大切なものになり始めていた。

無双城への道

蘇暮雨は無双城へ到着する。

しかし城へ入るためには「無双令」が必要だと告げられる。

その無双令は賭け事で勝ち取るしかないという。

しかも賭ける品は自分にとって最も価値あるもの。

相手は蘇暮雨の持つ剣を狙っていた。

だが蘇暮雨はまったく動じない。

彼は蜘蛛を使った勝負を提案する。

相手は簡単な賭けだと思い承諾するが、その判断は甘かった。

蘇暮雨は白鬼珠を用いて見事に勝利する。

敗北した相手は約束を反故にしようとするが、蘇暮雨は一歩も引かない。

結局、無双令は彼の手に渡ることとなった。

無双城の現実

ようやく無双令を手にした蘇暮雨だったが、無双城の門前でも再び問題が起きる。

門番たちは令牌を持っていても通そうとせず、露骨に金品を要求してきた。

蘇暮雨は失望を隠せない。

自分が憧れていた天下の名門が、実際には旅人から金を巻き上げるような真似をしていたからだ。

彼は静かに皮肉を口にする。

こんな振る舞いは、名も知らぬ小さな山賊集団ですら恥じるだろうと。

その言葉は門下生たちの誇りを深く傷つけた。

紅衣の剣客と無双城の大師兄

蘇暮雨の言葉に激怒した無双城の大師兄は、長槍を構えて勝負を挑む。

周囲の弟子たちは慌てて止めようとする。

彼らにとって大師兄は無双城屈指の実力者であり、普通の相手なら一瞬で勝負が決まるはずだった。

しかし結果は予想外だった。

紅衣をまとった蘇暮雨は微動だにせず、その鋭い一槍を真正面から受け止めたのである。

その瞬間、周囲の空気が変わる。

目の前の男はただの旅人ではない。

無双城に新たな波乱をもたらす存在だと、誰もが悟るのだった。


第19話の見どころ

  • 白鶴淮の神医堂がついに開業
  • 白鶴淮の卓越した医術が人々を驚かせる
  • 蘇昌河らしい豪快な宣伝作戦
  • 蘇暮雨が新たな身分で江湖へ旅立つ決意
  • 宋燕回が「無双」の才能を見出す重要場面
  • 後の伝説となる剣士・無双の誕生
  • 白鶴淮から蘇暮雨へ贈られる特別な剣
  • 無双令を巡る蜘蛛勝負の駆け引き
  • 理想と現実の違いに直面する蘇暮雨
  • 無双城で始まる新たな戦いの幕開け
  • 大師兄との対決によって蘇暮雨の実力が示される重要回

第20話 無双城への挑戦――父の名誉を懸けた剣

見どころ

蘇暮雨がついに天下無双城の中心部へ足を踏み入れる。盧玉翟との戦いでは圧倒的な実力を見せつけ、さらに無双城の剣士たちを次々と打ち破る。一方、蘇昌河は暗河内部の裏切り者を粛清し、新たな暗河を守るための決断を下す。物語はやがて、蘇暮雨が父・蘇喆の名誉を取り戻すための大勝負へと進んでいく。


第20話では、蘇暮雨の剣士としての格の違いが鮮明に描かれる。

無双城の門を突破した彼は、次々と現れる挑戦者を退けながら、自らがここへ来た本当の理由へ近づいていく。

盧玉翟との実力差

無双城の門前で、盧玉翟は蘇暮雨の実力を見極めようとしていた。

最初は余裕を見せていたものの、数合交わしただけで表情が変わる。

目の前の男が、自分より遥か上の境地にいることを悟ったからだ。

額には冷や汗が滲み、握る武器にも力が入る。

しかし蘇暮雨は終始落ち着いていた。

その動きには無駄がなく、まるで遊ぶかのように戦いを進めていく。

驚龍変の再現

戦いの最中、蘇暮雨は盧玉翟の剣を奪い取る。

そして剣をまるで槍のように操り始めた。

その技はかつて司空長風が用いた名技「驚龍変」に酷似していた。

複数の槍影が現れたかのような幻惑的な攻撃に、盧玉翟は完全に翻弄される。

周囲の弟子たちは師兄を守ろうと飛び出すが、誰一人として蘇暮雨を止めることはできない。

あっという間に全員が地面へ倒れ伏してしまう。

殺意なき勝利

しかし蘇暮雨に殺意はなかった。

彼が見せたのは圧倒的な実力差だけである。

盧玉翟の喉元へ攻撃が迫った瞬間、勝負はすでに決していた。

蘇暮雨は静かに告げる。

本気なら最初の一手で決着していた、と。

その言葉に盧玉翟は反論できなかった。

むしろ目の前の男への敬意が芽生え始めていた。

魔教東征を戦った男

盧玉翟は蘇暮雨の正体に興味を抱く。

これほどの実力者が無名であるはずがないからだ。

すると蘇暮雨は、自分はかつて剣仙たちと共に魔教東征を戦ったことがあると語る。

その一言で空気が変わる。

盧玉翟の目には尊敬の色が浮かぶ。

彼にとって魔教東征は伝説の戦いだった。

その戦場を生き抜いた人物が目の前にいるのだ。

盧玉翟は即座に道を譲る。

天下無双の器量

蘇暮雨は去り際に言葉を残す。

天下無双を名乗るなら、それに相応しい器量を持たねばならない。

その言葉は無双城の若い弟子たちの胸に深く刺さる。

盧玉翟もまた、自らの未熟さを痛感する。

そして蘇暮雨が去った後、自分の武器がすでに砕けていることに気付く。

彼は改めて、あの男の恐ろしさを理解するのだった。

無双城の迎撃態勢

蘇暮雨を通してしまった責任を感じた盧玉翟は、急いで上層部へ報告を送る。

無双城の剣士たちも不満を漏らしていた。

普段は目立ちたがる盧玉翟が、今回は後始末を押し付けてきたように見えたからだ。

しかし事情を知ると誰もが表情を変える。

盧玉翟が止められなかった相手。

それは決して軽視できる存在ではなかった。

暗河の裏切り者

その頃、蘇昌河もまた別の戦いを続けていた。

暗河内部から裏切り者が現れたのである。

新しい暗河を作ろうとしている最中での裏切りは許せない。

蘇昌河は容赦なく粛清を行う。

彼にとって組織の未来を守ることは何より重要だった。

裏切り者たちの行動が蘇暮雨への嫉妬によるものだと知り、さらに怒りを募らせる。

新たな暗河に古いしがらみは不要だった。

問道四剣との対決

無双城へ進んだ蘇暮雨の前に、今度は問道四剣が立ちはだかる。

彼らは蘇暮雨を不審者と断じ、排除しようとする。

しかし実力差は歴然だった。

蘇暮雨は四人を次々と打ち破る。

敗れた問道四剣はようやく理解する。

自分たちは蘇暮雨の試金石として利用されたに過ぎないのだと。

四人は潔く退き、さらに上の人物へ判断を委ねる。

剣岳山との勝負

やがて無双城の長老・剣岳山が姿を現す。

彼は蘇暮雨を無名の若者程度に考えていた。

しかし実際に剣を交えると、その考えが誤りであったことを思い知らされる。

数合も経たないうちに劣勢へ追い込まれたのである。

剣岳山は愕然とする。

この若者は自分が想像していた次元を超えていた。

宋燕回の登場

異変を察知した宋燕回がついに姿を現す。

彼は剣岳山を退かせ、自ら蘇暮雨と向き合う。

本来であれば旧知の者として穏やかに迎えたかった。

しかし蘇暮雨の口から出た言葉に表情が変わる。

彼は父・蘇喆の名誉を取り戻すために来たというのだ。

その瞬間、宋燕回は事態が単なる来訪では終わらないことを悟る。

父の名誉を懸けた戦いへ

さらに城主代理の劉雲起も前へ出る。

城主を危険にさらすわけにはいかない。

この問題は自分が引き受けるべきだと考えたのである。

一方の蘇暮雨は落ち着いていた。

むしろ絶好の機会だと考えていた。

長年背負ってきた父の汚名。

それを晴らすためには、天下無双城の前で真実を示さねばならない。

剣岳山は蘇暮雨の剣を見つめながら呟く。

それは人を殺すために磨かれた剣だと。

だが蘇暮雨が振るうその剣には、ただの殺意ではなく、父の誇りを取り戻そうとする強い信念が宿っていた。

物語はいよいよ、無双城を舞台にした大きな決戦へと進んでいく。


第20話の見どころ

  • 蘇暮雨が盧玉翟を圧倒する圧巻の実力
  • 司空長風の名技「驚龍変」の再現
  • 「天下無双の器量」を説く蘇暮雨の言葉
  • 暗河内部の裏切り者を粛清する蘇昌河
  • 問道四剣との戦いで実力差が明確に
  • 剣岳山との勝負で蘇暮雨の強さが証明される
  • 宋燕回がついに登場
  • 父・蘇喆の名誉回復という新たな目的が明らかになる
  • 無双城編の本格的な決戦が始まる重要回
暗河伝 21話・22話・23話・24話 あらすじ
 

【放送情報】

以下 放送予定の記事は

中国ドラマ 放送予定順

にてご覧ください。

暗河伝暗河伝 13話・14話・15話・16話 あらすじ前のページ

関連記事

  1. 暗河伝

    暗河伝

    暗河伝 13話・14話・15話・16話 あらすじ

    暗河伝 2025年 全38話 原題:暗河傳第13話 天啓城の…

  2. 暗河伝

    暗河伝

    暗河伝 1話・2話・3話・4話 あらすじ

    暗河伝 2025年 全38話 原題:暗河傳第1話 暗河、動き…

  3. 暗河伝

    暗河伝

    暗河伝 9話・10話・11話・12話 あらすじ

    暗河伝 2025年 全38話 原題:暗河傳第9話 託された眠…

  4. 暗河伝

    暗河伝

    暗河伝 5話・6話・7話・8話 あらすじ

    暗河伝 2025年 全38話 原題:暗河傳第5話 離魂の術と…

  5. 暗河伝

    暗河伝

    暗河伝 各話あらすじ キャスト・相関図

    放送予定●【日本初放送】ホームドラマチャンネル2026年7月…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

カテゴリー
  1. 桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~

    桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~

    桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~ 1話・2話・3話・4話 あらす…
  2. 風起西州~烈風に舞う花衣~

    風起西州~烈風に舞う花衣~

    風起西州~烈風に舞う花衣~ 全話あらすじ キャスト・相関図 
  3. 長楽曲~白い愛、黒い罪~ 

    長楽曲~白い愛、黒い罪~

    長楽曲~白い愛、黒い罪~ 36話・37話・38話・39話・40話(最終回) あら…
  4. 家族の名において 相関図 

    中国ドラマ

    家族の名において キャスト・相関図 あらすじ ネタバレ
  5. マイ・ラブ♡スーパースター

    マイ・ラブ♡スーパースター

    マイ・ラブ♡スーパースター 1話・2話・3話・4話 あらすじ
PAGE TOP