芸汐<ユンシー>伝 29話・30話・31話・32話 あらすじと感想

芸汐伝 ~乱世をかける永遠の愛

芸汐<ユンシー>伝 ~乱世をかける永遠の愛 2018年 全48話(※中国では+2話の番外編あり) 原題:芸汐传。原作は芥沫の『天才小毒妃』

dim-sumさん

第29話あらすじ

珍(チン)妃は、禁足中の皇太子を見舞い毒酒を差し入れます。その後自室に現れた皇帝に香を聞かせ、亡き皇后(皇太子の母)の命日に皇太子に会いに行くよう促しました。

皇太子に会った皇帝は、食後一緒に皇后に祈りを捧げようと言い食事を差し入れます。皇太子が食事を食べていると、突然吐血し倒れます。芸汐の父・韓从按(ハン・ツォンアン)らが診察しても、毒の種類も解毒法も判りません。摂取した時間以外手掛かりがなく、危険な状態が続きます。

その頃芸汐は、宁静(ニンジン)を連れ毒宗が居る天坑へ入ります。そこで毒に中り倒れた所を、侍医でもある顧北月(グー・ベイユエ)に救い出され、居合わせた顧七少(グー・チーシャオ)が薬鬼谷へ連れて行き治療。北月から芸汐の様子を聞いた毒宗は、芸汐を救えと命じました。

北月は秦王府へ行き、皇太子の治療が上手くいかず、芸汐に助けて欲しいと訴えます。秦王から外出していると聞くと、薬鬼谷近くで見かけたと話し、秦王と一緒に谷へ向かいました。

第29話感想

珍妃が使った毒は、2つの方法で摂取すると効果を発揮するタイプでした。そんな毒があると普通の人物は知りません。なので皇太子が皇帝が差し入れた食事に毒が入っていたと思っても仕方ないと思います。珍妃は毒を摂取した時間に皇太子に接近したのが皇帝しかいない(当然ですね)と聞くと、武術に優れた秦王が怪しいと匂わせます。流石兵法の専門家、人を操るのが上手いですね。

毒宗は、天坑に侵入したのに毒で死ななかった百里茗香(バイリー・ミンシャン)を治療して、美人血に気付きました。毒術の名人毒宗が美人血を解毒したら、秦王を繋ぎ留めたい茗香は怒りそう。

皇太子の解毒を担当する芸汐の父は、もし失敗すれば責任を取り殺されます。娘の芸汐も罪に問われ、秦王も巻き込まれることに。どうなるのか心配です。

第30話あらすじ

皇太子の解毒が進まず、芸汐の父で侍医長の韓从按(ハン・ツォンアン)は、責任を問われて投獄されました。侍医仲間のが顧北月(グー・ベイユエ)が、芸汐に解毒を手伝って欲しいと頼みに来ます。そして天坑に住む「蟲毒獣」の血なら皇太子が助けられると話しました。

秦王が从按に面会すると、皇太子の件に秦王と芸汐は関わらないよう頼みます。秦王は、「蟲毒獣」を捕まえに天坑に入るため、解毒剤を作り始めた芸汐に、父との面会を勧めます。父は、芸汐と自分は血縁関係がなく顔を見るのも嫌だ、助けてもらうのもまっぴらだと断ります。

皇太子の病状が改善しないなか、皇帝は秦王と芸汐を追い込むため韓从按を汚職の罪を着せ、韓家全員を牢に入れました。1人捕まらなかった徐(シュー)夫人が芸汐に、父が冷たい態度を取る理由を伝えます。秦王は芸汐に、皇太子を救い皇帝に恩赦を願う以外に韓家を救う道がないと話しました。

第30話感想

顧七少(グー・チーシャオ)は芸汐に、解毒剤を作るため敢えて天坑に入り中毒になった?と聞かれました。それが本当ならとんだ「毒娘」ですね!毒宗から芸汐を天坑に連れて来るよう言われた顧北月(グー・ベイユエ)は、師の願いを叶えるため蟲毒獣の話を持ち出し誘導し成功します。中毒になったのに、芸汐は天坑へ行くのですね。

天心夫人は出会ったとき既に芸汐を妊娠していて、韓从按は芸汐の実の父ではなかったか…。普通の家に嫁がせるのを願っていた夫人のため、周囲に美貌を悟られないよう娘に毒を飲ませて顔にアザを作るとは、人としてどうなんだろう?芸汐は辛い子供時代を過ごし、その原因が父親だと知れば恨んで当然です。芸汐が可愛そう。

そんな从按が国を憂う人物だったことは意外でした。秦王が面倒に巻き込まれたら、乱れた国を正す人物がいなくなると恐れていたとは…そんな人には見えなかったなあ。

第31話あらすじ

皇帝は、芸汐の父韓从按(ハン・ツォンアン)が皇太子を治せなかったので汚職の罪を着せ、韓家全員を罰することに。そこで皇太子を回復させ恩赦を受けようと、芸汐が治療に名乗り出ます。不信感を持つ皇帝に対し、秦王は失敗すれば辺境地へ行き民を服従させると約束しました。

皇帝は秦王たちが天坑で「蟲毒獣」を捕獲すると聞き、近衛兵4名に秦王から「蟲毒獣」を奪えと命じました。計画を知った第二皇子は、秦王を殺害し皇太子も解毒が間に合わず死ぬ一石二鳥の計画を立てます。

秦王は襲撃を予測し、影武者に仕立てて旅館に留め僅かな手勢と天坑へ向かいます。天坑への道に罠を仕掛けた第二皇子は、謝って近衛兵たちを襲撃した後、唐离(タン・リー)たちを秦王と勘違いして旅館を包囲します。

天坑には罠が仕掛けられており、秦王たちと逸れた芸汐は巨大な獣(=蟲毒中)に追いかけられて腕を噛まれました。

第31話感想

珍妃は、母国西周を安定させるには天寧と北厲を争わせるのが最善策、と考えています。小国の哀しさでしょうね。芸汐が治療に失敗し皇太子を失った天寧は内乱になり、北厲が攻撃してくるかも。他国が戦争になっても、母国が無事ならそれで良いという考え、恐ろしいなあ。

秦王が皇帝に提案した辺境地・寧南は、秦王の勢力下にあり例え赴任しても好都合だったようです、転んでもタダで起きない、流石です。

皇帝はもう皇太子を諦め、秦王を罪に問うて倒す方を、解毒よりも重視しているようす。皇太子もその話を聞きショックを受けていました。ただでさえ皇帝に毒を盛られたと考えているのですから、気の毒です。

天坑で砂に埋もれる芸汐たちが、まるで洗濯機の中に巻き込まれたようで、その後衣服に全く砂が付いておらず、手抜き感が…。蟲毒獣もどんな恐ろしい獣かと思ったらゾウくらいの大きさで恐いけど、顔は意外と可愛くて想像と違う…。

第32話あらすじ

芸汐に噛みついた獣は小さなリスの姿に変わり、大人しくなります。芸汐は自分の血を獣に舐めさ、その間に獣の血液を採取しました。

唐离(タン・リー)たちが居る旅館は、第二皇子の兵に囲まれ、近衛兵に襲撃されます。秦王の側近・楚西風(チュー・シーフェン)は、近衛兵に第二皇子の行動を証言するよう頼みます。

天坑では芸汐に会った毒宗が、蟲毒は解毒できないと話します。解毒できないなら殺すと迫る秦王に対し、顧北月(グー・ベイユエ)が毒草は芸汐の父だと告げました。芸汐は呆然としつつ秦王に「蟲毒獣」の血を渡し治療へ向かわせ、自分は毒宗と薬鬼谷へ行き蟲毒の解毒剤を作ることに。

道中毒宗は、芸汐に天心夫人とのことや蟲毒人研究の経緯などを話し和解しようとします。しかし秦王の苦しみを知る芸汐は毒宗は残忍、自分は父と認めないと全く受け入れません。

秦王は、唐离たちに芸汐が毒宗の娘だと伝えて口外しないよう命じます。そして西風には蟲毒が解けず自分の命も残り少ないと伝えました。

第32話感想

第二皇子は、皇帝に似て残忍ですね。秦王を殺そうとして皇帝が派遣した近衛兵を殺して、さらに皇帝にバレないように口封じしようとは。でも秦王は襲撃を見越して、囮を用意していました。そこまでして蟲毒獣を捕まえたのに、毒宗が芸汐の父親だったとは。紆余曲折を経てようやく2人が夫婦らしくなり、「頭ポンポン」をしたり、笑顔で会話をするようになったのに…。能天気な唐离と宁静(ニンジン)もショックを受けていましたね。

毒宗の「毒術を高めたい」気持ちは理解できなかったなあ。毒術と医術は違うと陰口を叩く人達を見返したかったとか?芸汐の母・天心夫人が毒宗から離れた気持ちがよく分かります。でも毒宗には韓从按と一緒に居るのは、娘に普通の生活をさせるため「便宜上」だと言ったらしい。本当なら天心夫人を一番愛した女性だと言った韓从按が気の毒です。

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