宮廷恋仕官II ~無敵のふたり、難事件に挑みます~2026年 全28話 原題:御赐小仵作2
第13話の見どころ
流言を打ち消すため、街へ繰り出した蕭瑾瑜と楚楚。夫婦の仲睦まじい姿を見せる一方、教坊司では趙鳳鳴が突然倒れ、疳霉瘡の痕跡が見つかります。さらに蕭瑾瑜自身にも同じ症状が現れ、楚楚は自分が感染させたのではないかと激しく自責することに。事件の裏に潜む謎は、二人の身にも迫っていきます。
第13話のあらすじ
流言を気にしていないように見えた蕭瑾瑜だったが、楚楚を連れて街へ出かけることに。以前、楚楚が買おうとして諦めた糕点店へ向かうと、蕭瑾瑜は安郡王であることを理由に特別扱いされるのを断り、自ら列に並んで菓子を購入する。そこへ花を売る少女が現れ、「和和美美」という意味を持つ花だと聞いた蕭瑾瑜は、店先の花をすべて買い取る。持ち帰ることをためらう楚楚に、彼は皆に分ければよいと微笑み、二人の仲睦まじい姿を見た人々は、二人の不仲を匂わせる噂は悪意ある作り話だったのだろうと口々に話す。
そこへ偶然、高羅遷が通りかかる。礼仏に行くという彼に、蕭瑾瑜は花の中から蓮を一輪選び、「蓮も礼仏に使える」と手渡す。一方、趙鳳鳴は教坊司を訪れ、檄文を戦曲に仕立ててほしいと頼んでいた。彼の愛国心に心を動かされた教坊司の女性たちは、報酬もいらないと協力を申し出る。しかし、群衆の中から教坊司を侮る声が上がり、さらに疳霉瘡で人が死んだという話まで飛び出す。怒った趙鳳鳴は男たちと口論になり、ついには殴り合いへ。ところがその最中、突然ふらついてその場に倒れ、そのまま息絶えてしまう。
知らせを受けて蕭瑾瑜たちが駆けつけ、楚楚が検視すると、趙鳳鳴の身体にも疳霉瘡のような痕跡が現れていた。先に起きた事件とのつながりを察した蕭瑾瑜は、関係者を三法司へ連行し、詳しく調べるよう命じる。
連日の捜査で疲れ切っていた蕭瑾瑜は、三法司で机に伏したまま眠り込んでしまう。窓が開いたままだったこともあり、目を覚ました彼は身体の痒みを感じる。蚊に刺されたのだろうと思っていたが、身体を見ると、そこには疳霉瘡と同じ症状が現れていた。
景翊はすぐさま名医の斉元を呼び、楚楚にも検査を受けさせる。幸い楚楚に異常はなかったが、蕭瑾瑜が疳霉瘡にかかったと聞いた楚楚は動揺する。自分が検視を行った際に感染させてしまったのではないかと思い詰め、強い自責の念に駆られるのだった。斉元も治療法を完全には思い出せず、いくつかの処方を試すことになる。
そんな中、祐辰安が南趙の古い処方を持って現れる。王妃と王爺には命を救ってもらった恩があるから、少しでも力になりたいという祐辰安の言葉に景翊も心を動かされ、処方を受け取る。斉元は大唐とは異なる薬の使い方に興味を示し、研究することに。
楚楚が蕭瑾瑜のもとを訪れると、彼は自分を責める彼女を優しく慰め、「君のせいではない」と言い聞かせる。楚楚は改めて趙鳳鳴の遺体を検視し、沁香の五臓六腑には疳霉瘡の病変があったのに対し、趙鳳鳴には身体の表面にしか症状がないことに気づく。万千山の検視結果と比較できればと考えた楚楚は、万家の親族が訪ねてくることを知り、話を聞こうとする。
一方、祐辰安から蕭瑾瑜の病気を聞いた楚河は激怒し、「結婚して三年で、もう遊び歩いて病気をもらったのか」と誤解する。楚楚は慌てて弟を止め、原因は自分にあると説明する。さらに、この話を誰かに聞かれれば二人にとって大きな問題になると諭し、楚河を帰らせる。
楚楚が蕭瑾瑜を見舞おうとしても、彼は姿を見せようとしない。「今の自分は見栄えがよくないから」と扉越しに告げる蕭瑾瑜。その頃、皇帝も彼が疳霉瘡にかかったとの報告を受け、驚きを隠せずにいた。そして皇帝は謝懐安と蕭瑾璃を交州へ向かわせる決断を下す。謝懐安は蕭瑾璃を鍛え上げ、必ず使命を果たして凱旋すると約束するのだった。
第14話の見どころ
疳霉瘡に似た症状の正体が、実は恐ろしい毒だったことが判明。蕭瑾瑜は自らの身に迫る危機を抱えながら、万千山や趙鳳鳴が狙われた理由を追います。楚楚もまた、仵作としてすべての責任を引き受ける覚悟を示し、二人は再び肩を並べて真相へ。やがて南趙と大唐を揺るがす、さらに大きな陰謀が姿を現します。
第14話のあらすじ
皇帝が三法司を訪れたと知り、楚楚は身体を患っている蕭瑾瑜に代わって面会を断ろうとする。しかし皇帝はすでに事情を把握しており、「まだ隠すつもりか」と問いかけ、蕭瑾瑜が疳霉瘡を患ったことを指摘する。楚楚は必死に彼をかばい、自分の不注意が原因だと説明する。
しかし、案内を受けた蕭瑾瑜は自ら皇帝の前へ出ることを決意する。彼は、自分たちが患っているのは疳霉瘡ではなく、症状が酷似した毒によるものだと告げる。沁香の検査記録では五臓六腑に疳霉瘡の病変が確認されたのに対し、万千山や趙鳳鳴にはそれがない。この違いこそが、同じ病ではないことを示していた。
皇帝は、なぜ犯人が万千山と趙鳳鳴を狙ったのかと尋ねる。蕭瑾瑜は、二人が同じ年に文武の状元となり、政見こそ異なるものの「双観星」と呼ばれていた人物だと説明する。二人を相次いで倒すことで、朝廷を揺さぶり、大唐の国政を混乱させることが狙いなのではないかというのだ。
朝堂に暗流が渦巻く今、皇帝は蕭瑾瑜が捜査を続ければ、事件が社稷そのものに関わる可能性もあると警告する。それでも蕭瑾瑜は、真相を突き止めることを諦めない。すると楚楚も前に進み出て、自分は大唐の仵作であり、起きたことのすべてに責任を負うと申し出る。蕭瑾瑜もまた、楚楚と共に進み、共に責任を背負う覚悟を示す。二人の決意を見た皇帝は、ついに捜査を認める。
斉元が改めて蕭瑾瑜を診察した結果、やはり原因は毒だと判明する。しかし、彼自身も見たことのない毒であり、正体を突き止めるには数日間の研究が必要だった。
その頃、牢にいる趙森垚が突然「鬼差に会わせろ」と叫び、全身を激しく痙攣させ始める。駆けつけた斉元は、彼の症状も疳霉瘡ではなく毒によるものだと見抜く。しかも、蕭瑾瑜が中毒したものと同じ毒だった。報告を聞いた蕭瑾瑜は、その場で意識を失ってしまう。
楚楚は付ききりで蕭瑾瑜を看病する。連翹から食事を勧められても、楚楚はこれまで三法司の仕事に追われ、夫とゆっくり過ごす時間を作れなかったことを悔やむ。それでも今は任務を放り出すことはできないと、自分を奮い立たせる。
翌朝、蕭瑾瑜が目を覚ますと、そばでは楚楚が疲れ果てて眠っていた。毒である以上、必ず解毒の手掛かりがある。二人は鬼差から毒そのものを手に入れ、解毒薬を作る方法を探すことにする。
しかし蕭瑾瑜には一つの疑問があった。これほど強力な毒があるなら、なぜ大唐の官員を次々と支配するために使わず、特定の人物にだけ用いたのか。そこには、もっと大きな目的があるのではないか。考えを巡らせた彼の脳裏に、謝懐安の姿が浮かぶ。
景翊が謝懐安を探すと、彼はすでに教坊司へ向かっていた。楚楚と蕭瑾瑜も現場へ急行すると、謝懐安は一人の男と接触していた。男が差し出した茶を飲もうとした瞬間、景翊たちが駆けつける。しかし男は混乱に乗じて逃走する。
謝懐安によれば、自分は数日前からすでに毒を盛られていたという。今回の相手が「緑瑩」の手掛かりを知っていると聞いたため、危険を承知で会いに来たのだった。そして、その人物こそが沁香だった。
楚楚は謝懐安を連れて浄縁のもとへ向かう。浄縁は、沁香が死の間際に自分を師匠に託したこと、そして生父は情に厚く義を重んじる人物だと語っていた。謝懐安は浄縁を引き取ろうとするが、浄縁はその申し出を断る。
一方、謝懐安が持っていた薬を斉元と楚楚が調べると、包まれていたのは五石散だった。少量なら趙森垚のような痙攣を引き起こし、大量なら死に至る危険な薬。しかも贞観年間にはすでに禁じられていたものだった。
そして、交州へ向かう謝懐安たちに悲劇が襲いかかる。五歳ほどの子供から渡された果物を食べた一行は、その毒に倒れてしまう。駆けつけた蕭瑾瑜たちが目にしたのは、無残に殺された母娘の姿だった。彼女たちもまた、巨大な陰謀に利用された駒にすぎなかったのである。
第15話の見どころ
交州へ向かった謝懐安たちを待ち受けていた惨劇から、南趙による長期的な企みが浮かび上がります。一方、三法司では“鬼差”の正体を追う中、死んだはずの周翰と瓜二つの男が現れ、事件は新たな局面へ。さらに、鬼差たちが使う暗号「孔雀」「鴻鵠」「燕雀」の存在が明らかになり、真の黒幕への手掛かりが見え始めます。
第15話のあらすじ
交州へ向かっていた謝懐安たちが毒によって命を落とし、さらに毒を仕掛けた母娘まで殺されていた。事件の全貌を前に、蕭瑾瑜は南趙が大唐を正面から攻めるのではなく、巧妙な策を積み重ねて内部から揺さぶろうとしているのではないかと考える。皇帝もまた、これほど周到に仕組まれた計略を見れば、交州にはすでに敵の勢力が入り込んでいる可能性が高いと判断する。
長年戦功を重ねてきた謝懐定が、このような卑劣な手段によって命を奪われたことに皇帝は深く悔やみ、以前から警鐘を鳴らしていた蕭瑾瑜の言葉をもっと早く受け止めるべきだったと振り返る。そして、この事件を徹底的に調べ上げることを決意する。
一方、楚楚は楚河の薬房を訪れ、蕭瑾瑜のための薬を受け取る。薬の効き目は悪くないという楚河だったが、話しているうちに長寿の姿が見えないことに気づく。楚楚が薬を持って帰宅すると、家の周囲には大勢の人が集まり、門の中へ腐った野菜を投げつけていた。
驚いた楚楚から事情を聞いた蕭瑾瑜は、民衆が怒る理由を理解していた。普段の官員たちの振る舞いによって、すでに人々の信頼が失われている。そのうえ今は事件についてすぐに説明できないため、不安と疑念が一気に噴き出しているのだ。蕭瑾瑜は楚楚を安心させ、今は耐えるしかないと伝える。
その頃、慧妃は皇帝のもとを訪れ、趙森垚をきちんと監督できなかったことを詫びる。彼が病を患い、結果として蕭瑾瑜にまで影響を及ぼしたため、まずは趙森垚を屋敷へ戻し、病を治させたいと願い出る。皇帝はこれを許し、趙夫人が急いで迎えに来る。
三法司では楚楚がわざと不満そうな態度を見せるが、趙夫人は皇帝の命令だと告げる。楚楚は渋々ながら、皇命ならば連れて帰って治療するよう言い渡す。
しかし、屋敷へ戻された趙森垚は、ほどなくして人目を盗んで外へ出る。動きを監視していた景翊たちはすぐに後を追い、趙森垚が鬼差のような男と接触している場面を目撃する。取引が終わったところで一行は男を捕らえるが、その顔を見た景翊は驚愕する。
そこにいた男は、死んだはずの周翰と瓜二つだった。
景翊は男を三法司へ連行し、二日間にわたって取り調べる。しかし男は一切口を割らない。景翊は、もし本当に周翰本人がこれほどの能力を持っていたのなら、かつて安郡王の婚礼をめぐる事件があれほど長引くはずがないと考え、この男は偽物なのではないかと疑う。
そんな中、冷月が採石場で働く本物の周翰を連れて戻ってくる。景翊は二人の姿を見比べ、驚きを隠せない。
実は周翰は、かつて皇帝の特赦を受けて生き延びていた。多くの者から恨みを買っていたため、皇帝は彼に名前を変えさせ、人目につかない採石場で働かせていたのだ。知る者が少ない特例だったため、死んだと思われていたのである。
蕭瑾瑜は周翰に兄弟がいるか尋ねる。周翰は、母親が二人の子供を育てられず、辺境の裕福な家の前に双子の弟を置いてきたことを明かす。その後の消息は分からないという。
蕭瑾瑜は、もし捜査に協力すれば刑期を減らすことができると告げる。周翰はすぐに協力を承諾し、教坊司の外で鬼差を待つことになる。
やがて鬼差が現れると、周翰は川に落ちて荷物をすべて失ったと話す。鬼差は仕方なく薬を渡す。そこへ景翊たちが現れ、男を捕らえる。
その瞬間、周翰はとっさに「自分は転んで記憶を失った」と言い、鬼差に今後どうすればよいのか尋ねる。すると鬼差は、捕まった場合の対処法について二人ですでに決めていたことを口にする。やがて鬼差は水を飲んで倒れ、目を覚ますと目の前には周翰の弟がいた。
鬼差が問い詰める中で、二人の会話から新たな暗号が明らかになる。鬼差のコードネームは「鴻鵠」、周翰の弟は「燕雀」。そこへ蕭瑾瑜たちが姿を現し、「鬼差がすべて話した」と告げる。周翰の弟はそれを信じ、自分たちは「孔雀」の命令で動いていたが、孔雀が何者なのかまでは知らないと白状する。
そして、鬼差の正体が薬房の長寿であることも判明する。
長寿の正体を知った蕭瑾瑜は、楚河がつい最近薬房を引き継いだばかりであることを思い出す。楚河まで巻き込むことを恐れ、現段階では楚楚に知らせないことを決める。しかし景翊は、以前から行方の分からない「目立つ胎記のある男」が長寿ではないかと疑い、変装している可能性を考える。
事件の核心へ近づくため、景翊は長寿の部屋を調べることを決意。そして蕭瑾瑜には、楚河から長寿の日頃の様子を聞き出すよう頼むのだった。
第16話の見どころ
長寿から「孔雀」の情報を引き出した蕭瑾瑜たちは、三法司の若者を狙う暗殺計画の存在を知ります。一方、南趙へ戻ることになった祐辰安には危険が迫り、さらに取引現場では楚河が孔雀の仮面をつけて捕らえられる衝撃の展開に。蕭瑾瑜と楚楚も、それぞれの場所で祐辰安への疑念を抱き始めます。
第16話のあらすじ
長寿の部屋を捜索していた景翊と冷月は、なかなか手掛かりを見つけられずにいた。しかし冷月がベッドに違和感を覚え、床下を調べると、そこから変装に使われた道具が見つかる。これによって、以前から探していた特徴的な胎記のある人物は、長寿自身が変装した姿だったことが明らかになる。
景翊は蕭瑾瑜に報告し、楚河は今回の事件について何も知らないようだと伝える。そして再び長寿のもとへ向かい、変装の事実を突きつける。さらに、もし彼を釈放すれば「孔雀」がどのような反応をするか分かるかもしれないと揺さぶると、長寿はついに口を開く。
長寿は、孔雀が何者なのかは知らないという。ただ、孔雀はいつも仮面をつけていたと証言する。蕭瑾瑜はその特徴を聞きながら、紙に仮面の姿を描き出す。さらに長寿によれば、孔雀から与えられた最後の命令は、三法司にいる若い男を一人暗殺することだった。しかし、具体的な標的までは知らされていなかった。
蕭瑾瑜は、その標的が自分である可能性を考える。三法司の中心にいる自分なら、敵から狙われても不思議ではない。だが、もう一人の可能性として祐辰安の名が浮かぶ。大唐ではすでに「死んだ」ことになっている祐辰安を利用すれば、南趙が何らかの行動を起こす口実を作ることもできるからだ。
その頃、交州へ到着した蕭瑾璃は、現地で不可解な光景を目にしていた。辺境には大唐の猟師の服装をした者が大勢いるものの、その立ち居振る舞いは猟師というより、厳しい訓練を受けた兵士のようだった。しかも彼らが運んでいる荷物からは、強烈な腐臭が漂っている。蕭瑾璃は、その正体に疑問を抱き、蕭瑾瑜へ手紙を送る。
一方、南趙王は大唐で次々と起きている出来事を知り、孔雀の行動に満足していた。目的達成まであと一歩だと考え、使節団を南趙へ戻すよう命じる。その知らせを聞いた大王子は、自分が目の敵にしてきた「野種」こと祐辰安が戻ってくることに苛立つ。しかし大王子妃は、兄に手紙を送り、祐辰安を始末させればよいと耳打ちする。大王子もその策を受け入れる。
祐辰安は楚河のもとを訪れ、父王の命令で南趙へ帰ることになったと告げる。自分を快く思わない兄がいる以上、帰国すれば無事では済まないかもしれない。これが楚河との最後になる可能性もあるという。心配した楚河は蕭瑾瑜に助けを求めようとするが、祐辰安はそれを制止する。
そして祐辰安は楚河に贈り物を渡す。高価すぎると感じた楚河が返そうとすると、祐辰安は侍女に密かに指示を出し、楚河が贈り物を返しに来た時に、ある頼み事をするよう手配する。
そんな緊迫した状況の中でも、蕭瑾瑜は楚楚のために小さな贈り物を用意していた。彼が集めてきたのは、たくさんの蛍。夜空のような闇の中で光を放つ蛍を見た楚楚は、故郷の夏を思い出す。故郷には蛍がたくさんいたが、その多くが集まっていたのは墓地だった。幼い楚楚にとって、その光は死と向き合うことを恐れない心を育み、やがて仵作の道へ進むきっかけにもなった。
蕭瑾瑜は楚楚を見つめ、「君も蛍のように、自分だけの光を持つ人になれる」と優しく語る。楚楚は、自分が歩む仵作の道をこれからも諦めないと誓う。決められた道がなければ、自分で切り開けばいい。そんな彼女の強い決意を聞いた蕭瑾瑜は、府の帳簿と蔵の鍵を楚楚へ渡し、これからは家のことも安心して任せられるようにする。しかし楚楚にとって、何より心を落ち着かせてくれるのは、そばにいる蕭瑾瑜そのものだった。
その後、祐辰安は皇帝に帰国の挨拶をする。安郡王夫妻に世話になったことへの感謝を述べ、病に伏している蕭瑾瑜のために衛国寺で祈りたいと願い出る。皇帝は蕭瑾瑜の病について、夏の暑さによる発疹で、医師が誤診しただけだと説明する。
そこへ蕭瑾瑜が現れ、祐辰安の心遣いに感謝すると、自分も一緒に斎戒してはどうかと提案する。皇帝は二人の願いを認める。祐辰安が退出すると、皇帝は蕭瑾瑜が自分と同じことを考えていると察する。蕭瑾瑜は祐辰安と斎戒する間に、これまで起きた事件を一つずつ整理し、全体像を推理したいのだと告げる。
一方、景翊は取引現場を監視させ、ついに孔雀の仮面をつけた人物を捕らえる。ところが、その正体は意外にも楚河だった。楚河はなぜそこへ行ったのか、何をしに行ったのかもはっきり説明できず、景翊たちは困惑する。景翊は楚河自身が孔雀ではないと判断するものの、何も語らない楚河からは、孔雀の次の行動を知ることができない。
蕭瑾瑜はすぐに決断し、景翊と冷月に楚楚を身近で守るよう命じる。事件の標的が三法司の若者である以上、楚楚も安全とは言い切れないからだ。
さらに高羅遷のもとには、大王子から祐辰安を始末するよう命じる手紙が届く。高羅遷は大王子が王位につけば、自分にとっても好都合だと考え始める。
蕭瑾瑜が祐辰安と斎戒に入った後、楚楚はこれまでの事件の卷宗をすべて取り寄せ、細部まで読み返すことにする。冷月は料理を作るものの、景翊から「味気ない」と言われて大喧嘩。そのまま楚楚のもとへやって来る。楚楚が料理を一口食べてみると、景翊の言う通りだった。冷月自身も食べてみて、ようやくその意味を認める。
そして衛国寺では、蕭瑾瑜と祐辰安が茶を飲みながら向かい合い、盤上の棋を進めていた。駒を動かしながら蕭瑾瑜は、これまで祐辰安が事件に関わるたび、一見偶然に見えながらも、巧みに二人の判断へ影響を与えてきたことに気づく。
同じ頃、卷宗を読み込んでいた楚楚もまた、事件の流れにある不自然な共通点を見つけ始めていた。二人はそれぞれ別の場所で、祐辰安という存在に新たな疑念を抱き始めるのだった。

















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