宮廷恋仕官II ~無敵のふたり、難事件に挑みます~

宮廷恋仕官II ~無敵のふたり、難事件に挑みます~

宮廷恋仕官II ~無敵のふたり、難事件に挑みます~ 5話・6話・7話・8話 あらすじ

宮廷恋仕官II ~無敵のふたり、難事件に挑みます~2026年 全28話 原題:御赐小仵作2

第5話の見どころ

南趙から来た二王子・祐辰安の出生に、驚くべき秘密が隠されていたことが判明。さらに、楚楚のもとで仵作術を学びたいと願い出た祐辰安は、思いがけない才能を見せる。一方、長安で名を上げる神観法師の動向にも不審な点が浮上。南趙をめぐる思惑が交錯する中、蕭瑾瑜は二王子の持つ「図譜」に目をつける。

第5話のあらすじ

このところ長安では、南趙から来た神観法師が大きな評判を呼んでいた。礼部の趙侍郎の妻もその噂を聞きつけ、寺を訪れて神観法師に自宅で法事を行ってほしいと願い出る。しかし神観法師は予定が埋まっているとして、なかなか承諾しようとしない。そこで彼女は、慧妃直筆の書状を取り出して見せる。神観法師はしばし考えた末、依頼を引き受けることにする。

だが、弟子は香炉の香が突然消えたことに不吉な予感を抱く。なぜ師は兆しの悪さを知りながら引き受けたのかと尋ねると、神観法師は、今回ここへ来たのには重要な理由があり、すべては定められた運命なのだと語る。余計な波風を立てたくなかったため、当初は断ろうとしたのだという。

一方、南趙では、南趙王が大王子・祐龍晟のもとを訪れる。今回、二王子の祐辰安を大唐へ派遣したのは自分の策の一環にすぎないと告げ、大王子に余計な動きをしないよう釘を刺す。さらに南趙王は、自分がすでに大きな策を仕掛けており、大王子には重要な役目を任せるつもりだと伝える。大王子はその言葉に喜びを隠せない。

その頃、大唐では祐辰安を歓迎する宴が開かれていた。大臣たちは次々と酒を勧め、祐辰安は身体の不調を抱えながらも断ることができず、杯を重ねていく。そこへ再び酒を勧める者が現れると、蕭瑾瑜がすぐさま祐辰安の前に立ちはだかった。祐辰安は、命を救ってくれた王夫妻への感謝を示すため、自ら杯を掲げる。しかし蕭瑾瑜は、楚楚の分の酒は自分が代わりに飲むと告げる。

屋敷へ戻った蕭瑾瑜は、祐辰安が置かれている複雑な立場について楚楚に説明する。祐辰安には南趙王家の血筋がないと思われていたからこそ、尊い身分を与えられながら周囲から警戒される存在となり、常に危うい立場で生きてきたのだという。楚楚はその話を聞き、祐辰安への理解を深める。

そんな中、三法司では検視を待つ遺体が大量に積み上がっていた。楚楚は仕事に没頭し、なんと九時間も休まず検視を続ける。心配した蕭瑾瑜は彼女を食事に連れ出し、楚楚一人に仕事を背負わせるわけにはいかないと話す。そして、根本的に問題を解決するため、仵作を募集し、楚楚には新人の管理と育成を任せようと提案する。

楚楚もこの案に賛成し、二人は仵作の募集を始める。しかし応募者たちは、基本的な検視の知識こそあるものの、楚楚が重視する「現場の再現」という考え方を知らない。二人は顔を見合わせ、期待していた人材がなかなか見つからないことに落胆する。

楚楚は、それならば才能のある者を見つけて一から育てればいいと考える。しかし周囲からは、楚楚が御賜小仵作の称号を得られたのも蕭瑾瑜の力があったからだという偏見があり、彼女の弟子になりたいという者は現れない。落ち込む楚楚に、蕭瑾瑜は民間にも仵作を志す者はいるはずだと励まし、募集範囲を広げるよう提案する。

それを聞いた楚河も協力し、街に募集の貼り紙を出す。すると今度は大勢の志願者が集まった。しかし、彼らの多くは仵作が何をする仕事なのかすら知らず、遺体を見ると顔を青ざめて逃げ出してしまう。楚楚は、楚河が人を集めるために高官になれるなどと大げさな話をしていたことを知り、呆れてしまう。

そんなある日、楚河は偶然、祐辰安と再会する。祐辰安が以前話していた「自分を救ってくれた恩人」とは、実は楚河だったのだ。楚河から話を聞いた楚楚は、すぐに蕭瑾瑜へ伝えるよう促す。

調査を進めた結果、祐辰安には重大な出生の秘密があることが判明する。彼は南趙王の実の息子だったのだ。祐辰安の母親はかつて林場で働いていた侍女で、酒に酔った南趙王に襲われ、その後も母子ともに冷遇され続けていた。やむなく母親は祐辰安を黔州の親族に預け、そこで楚河と出会ったのだった。

この事実を知った蕭瑾瑜は、皇帝に報告する。皇帝は、この出生の秘密が大唐にとって利用できる材料になると考える。しかし蕭瑾瑜は、祐辰安が表向きは慎重で弱々しく見えても、本当にそれだけの人物なのかは分からないと警戒する。

皇帝は祐辰安を長安にしばらく滞在させ、自由に出歩くことを許す。一方、南趙王はこの状況をさほど心配していなかった。大唐で軍事力を持つ人物は謝懐安くらいであり、彼さえ捕らえれば問題ないと考えていた。

その頃、祐辰安は三法司の検視房を訪れていた。楚楚がやって来るのを待っていた祐辰安は、彼女に仵作の技術を学ばせてほしいと真剣に願い出る。楚楚は驚きながらも、まずは実力を確かめるため試験を受けさせる。

すると祐辰安は、検視の課題で見事な能力を発揮する。楚楚も思わず感心するほどの腕前を見せた祐辰安は、さらに一冊の図譜を取り出し、楚楚に差し出す。「自分を弟子として認めてくれるなら、これを見せる」と言うのだ。

楚楚が図譜を開くと、そこには非常に詳しい記録が収められており、これまで見たことのない内容も数多く記されていた。仵作として探究心を刺激された楚楚は、たちまち興味を抱く。

しかし、その話を聞いた蕭瑾瑜は表情を曇らせる。祐辰安は大唐に滞在しているとはいえ、南趙との関係は依然として微妙な状態にあるからだ。それでも楚楚は、個人的な感情ではなく朝廷を第一に考えると毅然と言い切る。

一方、景翊は以前から神観法師の動向を密かに追っていた。そしてある日、神観法師が教坊司へ入っていくところを目撃する。景翊は急いで蕭瑾瑜に報告する。

蕭瑾瑜は、神観法師がもともとは大唐の人間で、それほど名の知られた人物ではなかったことを思い出す。それが南趙へ渡った途端に名高い法師となったことに、不自然さを感じる。

何か裏がある――。

そう考えた蕭瑾瑜は、祐辰安を食事に誘うことにする。目的は、祐辰安が楚楚に見せたあの「図譜」を借りることだった。南趙から来た二王子の過去と、長安で暗躍する神観法師。その二つの謎が、少しずつ一本の線で結ばれようとしていた。

 

第6話の見どころ

祐辰安が三法司入りを望んだ真の狙いとは? 彼が持つ謎めいた「図譜」に隠された秘密が、楚楚と蕭瑾瑜をさらに深い謎へと導いていきます。一方、神観法師が遺体となって発見され、死の真相をめぐる新たな事件が幕を開けます。南趙との関係にも影を落とす事件の裏には、いったい何が潜んでいるのでしょうか。

第6話のあらすじ

蕭瑾瑜は祐辰安が持つ「図譜」を借りたいと申し出るが、祐辰安はきっぱりと断る。あまりに貴重なものを、三法司入りと引き換えに差し出そうとすることに蕭瑾瑜が疑問を抱くと、祐辰安は楚楚の弟子になるのであれば、師弟の情に免じて楚楚には見せてもよいと意味深な提案をする。しかし、三法司への加入は重大な事柄であり、皇帝の許可なく決められるものではない。すると祐辰安は自ら宮中へ向かい、仵作術を学びたいという長年の願いを皇帝に直訴する。皇帝はその願いを認め、祐辰安は三法司で学ぶことを許される。

実はこの一連の流れは、蕭瑾瑜と皇帝が事前に話し合っていたものだった。南趙の二王子である祐辰安が単純な人物ではないことを警戒する皇帝は、蕭瑾瑜に彼の動向を注意深く見守るよう命じていた。祐辰安は約束どおり図譜を見せることを了承し、蕭瑾瑜はその内容を記憶すると、帰宅後に自ら図譜を描き写して楚楚に渡す。楚楚はあまりの精密さに驚き、そこに描かれた人体の各部位が、まるで一人の人間を組み立てるように構成されていることに気づく。さらに、その人物の姿が蕭瑾瑜によく似ていることに気づき、思わず複雑な想像を巡らせるのだった。

その後、祐辰安は楚楚のもとを訪れ、これからは南趙の王子という立場を忘れ、一人の仵作として自分を律すると宣言する。図譜について尋ねられると、父王から渡されたものだが、どこから来たものなのかは知らないと答える。一方、祐辰安が三法司に入ったことを知った大王子は冷笑。父王から命じられた交州への進攻準備を進める間、弟が三法司に身を隠しているなら都合がいいと考える。

そんな中、景翊が神観法師を追っていた者たちから、法師が外出したものの人混みで見失ったとの報告を受ける。蕭瑾瑜はすぐさま捜索を命じるが、しばらくしても手がかりは見つからない。そこへ寺の弟子たちが柴を積んだ荷車を押して現れる。しかし、荷車の重さが不自然なうえ、弟子たちが揃っているにもかかわらず神観法師の姿だけがないことに蕭瑾瑜は気づく。車を調べると、柴の下から神観法師の遺体が発見される。

神観法師が殺された可能性を視野に入れ、蕭瑾瑜は弟子たちを取り調べる。景翊も法師が訪ねた女性を探し出すが、女性は「曲を聴きに来ただけ」と話すだけだった。身分の高い神観法師ですら簡単に切り捨てられるのであれば、背後には大きな力が存在する――蕭瑾瑜はそう考え、景翊に慎重な捜査を命じる。

その後、景翊と冷月は礼部侍郎の妻を訪ねる。彼女は景翊の表姑母にあたり、神観法師を自宅へ招いていた人物だった。二人は会話の中から彼女の不自然な様子を感じ取り、景翊が探りを入れると、ついに真実が明らかになる。神観法師は趙家で法事を行っている最中、突然倒れて死亡したというのだ。表姑母は事件が趙家や慧妃にまで及ぶことを恐れ、口止めを頼んでいた。

蕭瑾瑜は弟子たちに当日の出来事を書かせ、それぞれの証言を照らし合わせる。彼らが趙家から口止め料を受け取っていたことを見抜く一方、弟子の浄縁だけは師の死に強い疑念を抱き、真相を突き止めたいと訴える。さらに冷月は趙家の庭に咲く月季に目を留め、何気なく一鉢を譲ってほしいと申し出る。

蕭瑾瑜は最後に、数日前に衛国寺を訪れた南趙使臣と神観法師が二人きりになったことはなかったかと尋ねる。弟子たちは、法師のそばには常に大唐の官員がいたため、南趙使臣と二人だけになる機会はなかったと答える。神観法師の死をめぐる疑惑は、さらに深まっていくのだった。

 

第7話の見どころ

神観法師の遺体をめぐり、楚楚の仵作としての信念と南趙側の思惑が激しくぶつかります。王妃である楚楚への非難を避けるため、蕭瑾瑜は苦渋の決断を下すことに。一方、祐辰安が抱える過去と謎めいた図譜の秘密も少しずつ明らかになり、夫婦の絆を揺さぶる複雑な思いが交錯します。

第7話のあらすじ

孔雀から届いた知らせの意味を知った高羅遷は、驚きながらもすぐに宮中へ向かう。一方、神観法師の遺体を前にした楚楚は、弟子たちに何か禁忌があるのか尋ねるため、呉江にその場を任せて僧侶たちのもとへ向かおうとする。迷信を信じているわけではない楚楚だが、師を失った弟子たちの悲しみを思えば、剖験の妨げにならない習わしならば尊重したいと考えていた。

そこへ祐辰安が蕭瑾瑜を訪ね、神観法師は南趙で聖僧とされており、死後は遺体を完全な状態で保つ必要があると告げる。剖験などすれば大きな問題になるというのだ。浄縁も師の死の真相を知りたい気持ちはあるものの、遺体を傷つけることには強く反対する。楚楚は自分なら遺体をできる限り元の状態に保てると申し出るが、男女の別を重んじる弟子たちは、女性である楚楚に師の遺体を任せることを拒む。

やがて皇帝から召喚を受けた蕭瑾瑜が宮中へ向かうと、高羅遷は聖僧が大唐で死亡した以上、大唐の人間が調査するのは公平ではないと主張する。さらに、王妃である楚楚に検視させるつもりなのかと問いただし、南趙側は決して認めないという姿勢を示す。皇帝は別の仵作に検視させる案を出すが、蕭瑾瑜はそれでは楚楚が不必要な非難を浴びることになると危惧する。

高羅遷が去ったあと、蕭瑾瑜は改めて皇帝に楚楚の検視を認めるよう願い出る。しかし皇帝は楚楚の能力を評価しながらも、王妃が聖僧の遺体を検視することによって生じる非難を考えれば、利点だけでは押し切れないと告げる。蕭瑾瑜は苦渋の末、他の仵作を集め、楚楚にも自分の指示に従うよう伝える。楚楚は失望を隠せないものの、黙ってその場を離れる。

しかし楚楚は、祐辰安なら検視できるのではないかと思いつく。三法司の一員であるうえ、南趙の使臣でもある祐辰安なら、南趙側からも異議を唱えにくい。ところが祐辰安は、実際の遺体を検視した経験が一度もないと告白する。楚楚は彼の知識と技術なら十分できると励まし、自分がそばで指導すると約束。祐辰安もついに決意する。

検視が始まると、楚楚の指示を受けながら祐辰安が遺体を調べていく。二人は神観法師が急性の心疾患によって亡くなった可能性に行き着く。しかし、法師は生前まったく体調を崩していなかったという証言があり、楚楚は疑問を抱く。祐辰安は、最近は蒸し暑く、法師たちが水浴びをする習慣があったこと、さらに長安に来てから法事が続いていたことを指摘し、それらが心疾患を引き起こした可能性を示す。楚楚はもっと早く思いついていれば剖験をせずに済んだと悔やむが、祐辰安は「人は神ではないのだから、すべてを予見することはできない」と彼女を慰める。

蕭瑾瑜は再び皇帝に会い、南趙と三法司が共同で死因を判断する形を提案。皇帝はこれを認め、祐辰安も楚楚とともに結論をまとめると約束する。一方、浄縁は師のために外で跪き、読経を続けていた。激しい雨が降る中、楚楚は彼を気遣って傘を差し出すが、祐辰安は四十九日間の読経が必要なのだと説明する。楚楚はせめて食事だけは欠かさないよう人を遣わせる。

その後、祐辰安は楚楚に再び「図譜」を見せる。死後時間が経つほど変化するはずの人体が、なぜこれほど精密に描かれているのか。楚楚は強い疑問を抱く。祐辰安は、亡くなった直後の人間を剖験したのかもしれないと推測するものの、自分にも詳しいことは分からないという。

さらに祐辰安は、楚楚がなぜそこまで蕭瑾瑜を信頼しているのかと尋ねる。楚楚は、自分は蕭瑾瑜の部下であり、彼はすべての部下を守る人だからこそ、部下もまた彼のためなら命を懸けるのだと考える。その言葉を、偶然にも蕭瑾瑜が外で聞いていた。祐辰安はさらに、自分の仵作としての知識は書物だけでなく、自らの身体に刻まれた経験から得たものだと語り、傷を見せる。楚楚はその言葉に衝撃を受ける。

一人になった蕭瑾瑜は、楚楚からこれほど深く愛されていることをありがたく思う一方、いつも彼女に面倒を背負わせていることを悔やむ。仵作は楚楚が人生を懸けて守ってきた仕事。その道を誰にも壊させてはならない――たとえ皇帝や自分自身であっても。

その夜、楚楚のもとへ雨の中を楚河が帰ってくる。事情を知った楚河は、蕭瑾瑜が楚楚を人前で恥をかかせたことに憤る。楚楚もまた、夫が自分を守るためにしたことだと理解しながら、胸の奥には小さなわだかまりを残していた。もっと自分が強ければ、誰かに守ってもらう必要などなかったのに――。そんな彼女に楚河は、蕭瑾瑜本人と話してみるよう勧める。しかし楚楚は首を横に振り、自分自身で答えを見つけなければならないと静かに語るのだった。

 

第8話の見どころ

神観法師の死をめぐり、ついに再検視への道が開かれます。楚楚を守るために自ら泥をかぶる蕭瑾瑜の決断と、夫の思いを知った楚楚の心が交錯する一方、神観法師を襲った事件には新たな疑惑が浮上。さらに教坊司では景翊と冷月が危険な場面に遭遇し、事件は思わぬ方向へ動き始めます。

第8話のあらすじ

朝廷では、安郡王こと蕭瑾瑜が何事にも口を出し、管轄を越えて干渉しすぎているという不満が官員たちの間で広がっていた。彼らは、このままでは手に負えなくなると考え、何とかして蕭瑾瑜を抑え込もうとする。

一方、南趙では大王子の側近から、謝懐安に関する重大な情報がもたらされる。謝懐安はかつて歌姫との間に子をもうけ、その子が現在南趙に流れているというのだ。南趙王は、三法司がこの事実を把握できていなかったことを嘲笑し、重要な秘密を握ったことに自信を深める。

宮中では皇帝が謝懐安と今後の情勢について話し合っていた。吐蕃が大唐を狙う中、南趙もその隙に乗じようとしている。謝懐安は自ら前線に立つ覚悟を示し、愛用の戦戟を手に敵を恐れないと語る。しかし皇帝は、戦になれば最も苦しむのは民だとして、慎重な姿勢を崩さない。

そんな中、楚河が黔州から持ち帰った唐辛子を携えて現れる。都では花椒ばかりで故郷の味を楽しめないという楚河に、楚楚も懐かしそうな表情を見せる。その後、楚楚が青梅を買いに出かけようとすると、楚河は荷物を持つため同行すると申し出る。そこへ祐辰安も加わり、三人で街へ出ることになる。

ところが、楚楚と祐辰安が並んで歩く姿を酒を飲んでいた官員たちが目撃する。彼らは京兆少尹の冷百川を呼び寄せ、二人の姿を意味ありげに指し示す。思わぬところから、楚楚と祐辰安の関係についての噂が広がる気配を見せる。

その頃、楚楚は検視結果を持って三法司へ戻り、蕭瑾瑜に報告書を渡すと、そのまま立ち去ろうとする。二人の間に以前のような親密さが見られないことを景翊が不審に思い、冷月も心配そうに見守る。蕭瑾瑜は疲れ切った様子で、こうした状態は自分も一晩が限界だと漏らす。さらに景翊に余計なことを言わないよう釘を刺し、もし噂を広めたら、彼がへそくりを隠していることを冷月に話すと脅すのだった。

一方、景翊と冷月は教坊司へ向かい、神観法師が会っていた沁香を尋ねる。しかし沁香は相変わらず何も語ろうとしない。そこへ趙公子が現れると、沁香は明らかに動揺してその場を離れる。二人が後を追うと、景翊はその男が自分の従兄である趙森垚に似ていることに気づく。やがて正体を確かめると、やはり趙公子は趙森垚本人だった。しかも彼は沁香の首を両手で締めつけており、冷月が慌てて間に割って入る。事情を尋ねても、沁香はなお口を閉ざしたままだった。

その頃、南趙側の高羅遷は礼部侍郎の黄大人を呼びつけ、神観法師の遺体を南趙へ引き渡すよう要求する。黄大人が三法司には逆らえないと渋ると、高羅遷は彼の弱みを取り出し、無理やり承諾させる。黄大人は三法司へやって来て遺体を運び出そうとするが、楚楚は蕭瑾瑜が宮中へ行ったことから、何をしに行ったのかを察する。蕭瑾瑜が同意したのであれば自分も異議はないと告げ、黄大人を退かせる。

その後、蕭瑾瑜は浄縁を訪ね、女性を抱えて川を渡った僧侶の逸話を語る。浄縁はその話に込められた意味を悟る。そして蕭瑾瑜は皇帝と酒を酌み交わすと、普段はほとんど酒を飲まない身でありながら、次々と杯を空けていく。酔いに任せるように、楚楚にもう一度神観法師の遺体を剖験させてほしいと願い出るのだった。

皇帝は、体の弱い蕭瑾瑜が酒を飲めないことを知っている。それでも自らを顧みず酒をあおる姿に心を痛め、ついに再検視を認める。蕭瑾瑜は泥酔した状態で三法司へ運ばれ、楚楚が迎えると、彼は彼女を強く抱きしめて離そうとしない。そして「酒を飲みすぎて心が痛い」とつぶやく。その言葉を聞いた楚楚の表情が変わる。そこには、ある重要な気づきが生まれていた。

許可証を手にした楚楚は、改めて神観法師の遺体を剖験する。そして、これまでの検視では見落とされていた不自然な点を次々と発見する。

翌朝、目を覚ました蕭瑾瑜のそばには景翊がいた。蕭瑾瑜は、景翊の父が教えた方法は確かに効果があったと笑う。まず自分を酔わせてしまえば、話を進めやすくなる。ただし、酒の後遺症は想像以上だったらしい。景翊は昨夜、蕭瑾瑜が楚楚を抱きしめて離さなかったことをからかい、自分も一晩付き添ったのだからそろそろ帰ると席を立つ。

やがて楚楚が蕭瑾瑜のもとを訪れる。蕭瑾瑜は、自分のせいで彼女にまた面倒をかけてしまったと申し訳なさそうにする。しかし楚楚は優しく微笑み、夫婦なのだから、一緒に困難に立ち向かうのは当然だと告げる。そして真剣な表情で、神観法師の死にはやはり別の事情がある――と、再検視によって得た確信を伝えるのだった。

 

宮廷恋仕官II ~無敵のふたり、難事件に挑みます~ 9話・10話・11話・12話 あらすじ

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